石丸市長に対して「お前、自分が何をしてるのか、わかっているのか?」と脅しに来た市議会議員の残念さ…安芸高田市議の数は半分でいい
石丸伸二安芸高田市長と議会との死闘が続いている。渦中の石丸市長は「安芸高田市の議員の数は半分でいい」と主張するーー。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の6回目。
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安芸高田市議会議員の数は半分でいい
安芸高田市において、石丸伸二市長と議会の対立が続いている。石丸市長が本会議中の市議の居眠りをツイッターで指摘し、それに端を発して市長肝いりの副市長人事案が事実上3回否決された。
人口3万人弱の安芸高田市で「年収1200万円」を謳い、「応募窓口は大手転職サイト」とするなど、石丸市長のリーダーシップのもとに進められた副市長公募は、「変革を起こすための攻めの要」と位置づけられていた。国内外4115人から候補者が内定した。候補者は総合商社の勤務を経て官民連携事業の調整などを担う事業者に転身し、起業支援や企業と連携した復興支援などを担当していた。石丸市長は「民間企業での勤務経験があり、官民の橋渡しにも携わっている。即戦力と評価した」としていて、石丸市長が目指す官民が連携した形での安芸高田市の発展にとって必要な人材だったに違いない。議会の否決を受けて、石丸市長はその理由について問い質し議論の糸口を模索した。しかし、議会が副市長の定数を2から1へと削減することを一方的に決めたため、結局、議論は封殺されてしまった。副市長削減の理由は「抜本的な財政健全化の必要性」と「市民感覚」であった。
この副市長案否決、そして定数削減に対抗して、市長から提出されたのが、議会定数の半減案だった。当時の安芸高田市広報誌で振り返る。
ーー「議員定数の削減」を提案した理由とは。
石丸市長
副市長定数と同様に議員定数も半減としました。なお、議員定数が8人になったとしても、議員一人当たりの人口は3210人と三原市と同じような水準で、「市民の声が届かない」とする十分な根拠はありません。 市民の代表として議会が機能するか否かは、議員の数ではなく質に左右される面が大きいと考えられます。提案の理由は、副市長定数の削減の際に述べられた「抜本的な財政健全化の必要性」と「市民感覚」で す。ただし、いずれの理由も副市長定数よりも議員定数の方が当てはまります。議員8人分の人件費は約 4500万円で、副市長のそれ(約1200万円)よりも大幅な歳出の削減が可能です。また、未だ存在しない副市長よりも、すでに存在している議員に対する評価の方が確かと言えます。
「自分は“野焼き”をしておいて、人に「危ないから“野焼き”はダメだ」と言うのは自己中心的な発言」
ーー市議会の何が問題だと感じるのか。