2024安芸高田市議会議員選挙に向けて、石丸市長は地域政党を作る気はあるのか…「ドリル優子のようにだけはなりたくない」
議会、メディアとの対立、その一つ一つのやりとりが、SNS上でバズりにバズり、全国的な知名度を獲得しつつある安芸高田市の石丸伸二市長。果たして国政に進出するプランはあるのか。作家の小倉健一氏が聞いた。連載「孤高のリーダー 元アナリスト市長の安芸高田戦記」全11回の9回目。
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2024年の安芸高田市長選・市議選に注目が集まる
汚職事件が発端となった市長選挙では「最もコンプライアンスに厳しい銀行の考え方を市政に投入したい」と訴えていた。関東学院大学法学部の牧瀬稔准教授(自治体政策学)によれば、「議会と首長の対立は過去にもしばしばあったが、多くはどちらかが引退しない限りは住民置き去りの無意味な戦いが続く」(大阪読売新聞・6月3日)という。
石丸市長も、自身が提案した「議員半減案」が否決された際に「子供のけんかという評価はその通りだと思う。ただなぜそれが起きたかを知ってほしい」と報道陣へ発言。同法案に反対した議員からは「やられたらやり返す、というのはあまりにさみしい論理」(日経新聞・6月11日)という声も上がっていた。
となれば、来年(2024年)の市長選挙とそれに続く市議会議員選挙は、大きな注目が集まることになる。石丸市長は、市長任期が一年を切る中、市議会において「総じて狙い通りの展開。この調子でいけば全部うまくいく」と主張、残り任期について「旧弊の打破や旧町時代の課題を解決しないといけない」と述べた。
議会の反対によって、「無印良品」の道の駅への出店するための整備予算が削除され、白紙撤回された。さらには、町の中心部にある3つの保育施設を1つにまとめ、認定子ども園として整備する計画も行政手続きや説明不足を議会が問題視し、凍結状態となっている。
来年の市議会選挙では、市長に改革姿勢に共鳴する候補で、市議会の最大会派を破ることができるのだろうか。そして、石丸市長は、その選挙勝利の先に何を見据えているのだろう。
地域政党を作る気はない。ドリルでハードディスクに穴をあける自民党の小渕優子のような政治家にだけはなりたくない
ーー何回も問われていることかもしれませんが、改めて確認をさせていただくと、元大阪市長の橋下徹さんのような地域政党をつくる気はないのですか。