架空パーティ、裏金9000万…フランス哲学者「日本人はなぜ国家転覆しない? 政府は国民をなめている」岸田政権支持率は16%に大暴落
安倍派の裏金問題で松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農相の4人が更迭された。共同通信は「最近の5年間で9千万円超のキックバック(還流)を受け、裏金にしたとされる議員がいる」と報じ、週刊文春では、西村氏について「10月以降、3回にわたって『架空の政治資金パーティ』を開催し、カネ集めをしていた」と報じただ。それを受けてか、毎日新聞が17日に発表した世論調査では、岸田政権の支持率は16%まで落ちた。
フランスの政治・国民事情にも詳しいフランス哲学者の福田肇氏は「フランスなら、岸田政権はとっくに転覆されている」というーー。
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老後2000万円問題で、資産形成が国民の関心の中心に。しかしそれは、岸田首相・自民党政権の責任放棄ではないか?
日本人は、よくもここまで飼い慣らされたものだ。
2019年、金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が「老後20~30 年間で約1300 万円~2000 万円が不足する」という試算を発表した。「労働は美徳だ」という通念に踊らされ生涯働いてきて、これでは詐欺だろう、と今度こそ大規模な抗議活動が起こるのではないか? こんな私の期待に反して、日本人の関心の中心は、「老後に困らないような長期的な資産形成」となった。どうやら、「自己責任論」——それは、為政者(岸田政権)たちの責任放棄の体のいい別名である——が国民にみごとに浸透したようである。