増税は本当に国民のせいなのか、岸田総理はこれまで一体何をやってきのたか…首相がとりあえず言いたい「好きな言葉」
いまだ国民の共感を生まない「新しい資本主義」…ドサクサ紛れの国民負担増が静かに進行中
せわしない師走のドサクサに紛れて、国民の負担がますます増加することになった。政府・与党は防衛費大幅増に伴う増税に加え、高齢者の負担増につながる医療・介護制度の見直しを進めているのだ。物価上昇に悩まされているタイミングで決める感覚に驚かされた人も少なくないだろう。だが、安堵するのはまだ早い。岸田文雄政権はさらなる消費税率アップというカードも捨ててはいないのだ。今を生きる国民が自らの責任として重みを背負って対応すべきとする首相は「2023年は結果を出す1年にしたい」と意気込む。もはや国民は “白旗” を上げざるを得ないのか。
「2倍、2倍!」。ある程度の齢(よわい)を重ねた人にしか分からないだろうが、人気力士だった高見山関が寝具メーカーのテレビCMで布団の心地良さをアピールしたのは1970年代後半のこと。当時は1950年代からの高度経済成長を経て日本に活力が漲(みなぎ)り、池田勇人首相による「所得倍増計画」によっても国民は自信を深めていた。