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第3極インドが主導する「シン・世界秩序」で日本が求められる重要な役割…西でも東でもない(特集:丸わかり中国経済 第7回)

 10億以上の人口を抱え、ユーラシア大陸に広大な国土を有し、戦後は西洋諸国の後塵を拝しながら近年、急成長を続ける大国同士。共通点の多いインドと中国だが、両国の関係は日本人には理解しづらい。みんかぶプレミアム特集「丸わかり中国経済」第7回の今日は、日本文化に精通したインド人国際経済アナリストが、世界の第3極・インドの視点で中国、日本、そして世界観を語る。

目次

分断続く世界の中で、第3極として存在感を高めるインド

 ロシアのウクライナ侵攻で世界の分断が進む中、注目を集めているのが、二大陣営のどちらにも属さず、独自外交を続けるインドの存在だ。インドはロシアや中国とも近い距離にある一方、日本やアメリカなど西側諸国との関係も良好で、現在の国際政治の荒波の中、キャスティングボートを握る存在になっている。

 国力も年々アップしていて、現在、世界第5位のGDPは、2030年までに日本とドイツを追い抜き、世界第3位になると予測されている。さらに2023年には中国を抜いて世界最大の人口になるとも言われ、若者が占める割合が高いインドでは、人口ボーナスの期間は2040年まで続くとみられている。軍事面でも世界有数だ。核保有国でもあり、現時点でフランスを抜いて世界第5位の軍事大国となっている。多極化する世界において、あらゆる面で無視することができなくなっているのが、現在のインドの姿なのだ。

 ここでインドと中国の関係を見ておこう。国境を接するインドと中国は、これまでに幾度となく、国境紛争を起こしている。もともと第二次世界大戦後、ネルー首相と周恩来首相との間に「平和五原則」をベースにした友好関係があったが、1959年にチベットで反乱がおこり、ダライ・ラマ14世がインドに亡命したことで緊張関係が生まれる。1962年にはヒマラヤで中印国境紛争が勃発。壊滅的な打撃を受けたインド軍は、戦後続いた非同盟主義を捨て、アメリカのケネディ政権に初めて支援を求め、停戦に至る。

 この紛争は、旧宗主国・イギリスのマクマホン卿が、中国を介さずに定めたヒマラヤ国境のマクマホンラインに原因があるとされるが、以降、この地域やカシミール地域を巡って常に軍事的な緊張関係にある。

軍事面では緊張関係だがビジネス面では相性抜群…不思議なインド人の中国人観

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この記事の著者
スィンハ・サンジーヴ

国際経済アナリスト。SBI証券執行役員、金融AI・Fintech・事業統合化専門家。インド最高学府IIT(インド工科大学)卒業後、米コロンビア大、ハーバード大学などで金融と経営を学び、AI研究開発のため来日。ゴールドマン・サックス、UBSグループなどで、金融AI・ビッグデータ・Fintechに基づく事業統合化に携わる、TATA投信・PEファンドの日本代表を務める。ロックフェラー系Asia Society日本支部共同創設者、IIT同窓会日本支部創設者・代表。首相サイドから依頼を受け、日印間の橋渡し役もある。メディア出演多数。著書は『すごいインド』(新潮新書)、『インドと日本は最強コンビ』(講談社+α新書) 、『最強のビジネスは「インド式」に学べ!』(秀和システム)など4冊。処女作の『すごいインド』は中国、台湾で翻訳出版されている。

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