国民健康保険証も12月に廃止へ…河野デジタル相の横暴「官僚を怒鳴り、メディアを無視」。裏金問題の説明問う聴衆には「役に立たない」
岸田文雄首相は14日、来月予定される自民党の総裁選に再選出馬しない意向を明らかにした。岸田氏を巡っては、政治資金問題などで辞任を求める声が高まっていた。早くも次の総裁には石破茂氏、小泉進次郎氏、高市早苗氏などの名前が上がっているが、経済誌プレジデントの元編集長で、作家の小倉健一氏が解説するーー。
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つまり、麻生氏は、次期総裁選で、河野氏を支持・支援するようだ
自民党総裁選に向けて、気になる動きが出てきた。FNNプライムオンライン(8月16日)の『麻生副総裁が茂木幹事長に「支持は難しい」との意向伝える…自民党総裁選に向け動き激化 麻生派の動向が焦点に』というニュースで、麻生氏が茂木氏を支持しないと伝えている。その中で、麻生氏の今後の動きについて以下のように報じている。
<麻生氏は、岸田首相が不出馬を表明した14日夜、総裁選への立候補に意欲を示す茂木氏と会談しましたが、その際、「麻生派として支持するのは難しい」と伝えていたことがわかりました。/麻生氏は、麻生派に所属する河野デジタル相が出馬した場合、「河野氏を支持するのが筋」だとの考えで、派内の意見も聞いた上で今後調整を進める方針です>
つまり、麻生氏は、次期総裁選で、河野氏を支持・支援するようだ。河野氏といえば、自民党の裏金問題の幕引きを図るために設立された「政治刷新本部」とは、所属する麻生派存続のために、完全に距離を置いていた。前回の総裁選で河野氏を支えた菅義偉前首相や小泉進次郎元環境大臣は自民党の信頼回復のために必死で党改革を先導したが、河野氏はどこ吹く風、菅氏、菅氏周辺とは袂を分かったようだ。
官僚を怒鳴り、メディアを無視し、すぐに裏切る
菅氏と麻生氏といえば、犬猿の仲で知られていることから、菅氏から麻生氏へと頼る相手を乗り換えたということになる。頼る相手を平気で乗り換えられるところに、河野氏の人間性が表れているようにも思う。気にくわないことがあると、自分より弱い立場の官僚を怒鳴り散らす。メディアから都合の悪い質問をされるとはぐらかす。ひどいものだと思う。
しかし、政策を実現するために、非道に徹するのだと言われれば、その通りかもしれない。いい人が政治をやることこそ、政治は方向性を失い、訳の分からない方向へ進むことになる。
三国志で裏切りを続けた呂布のような河野氏の悪徳
岸田文雄首相がいい例ではないか。きっとこの人、いい人なのだろう。しかし、あれだけ約束していた憲法改正も結局やらずじまい、新しい資本主義とやらは雲散霧消した。政治活動では「消費税の増税の成功体験を実感させる」などと、増税に前のめりになっていたのに、自身の出馬した総裁選期間では「増税はしない」と言い張り、結局、子育て支援金などを含む増税をしてしまった。
いい人に政治をやらせると、こういうことになるのだと改めて思い知ったばかりなので、三国志で裏切りを続けた呂布のような河野氏の悪徳にも少しは目を瞑らないといけないのかもしれない……と言ってみたものの、河野氏は政策の大転換をしたばかりだ。
河野氏は、脱原発論者として知られている。太陽光など再生可能エネルギーを重視し原発ゼロをめざすとして、官僚を怒鳴り散らしてきた。
<河野氏は長年、自民党議員でありながら原子力政策の問題点を指摘し続け、推進派に対する批判もいとわなかった。例えば04年、「核燃料サイクル」政策を巡って電気事業連合会が再処理工場の稼働から廃止までの72年で約19兆円が必要だと試算したことに対し、自民党の部会で再処理の中止に言及するなど政府の原子力政策を痛烈に批判。福島原発事故後の12年には、共産党や社民党議員も交えた脱原発超党派議員連盟「原発ゼロの会(現在の原発ゼロ・再エネ100の会)」を発足させ、共同代表として活動してきた>(毎日、2023年9月5日)
完全に政策を180度転換した河野氏
そんな河野氏だが、総理大臣の芽が出たからなのか、麻生氏が総裁選支援の条件として出してきたからなのだろうか、完全に政策を180度転換してしまった。