総裁選「決選投票に進む3人」と負け確定議員!「規制緩和と増税」進次郎、偽愛国者・高市、そして…
自民党総裁選にむけて各議員が立候補に名乗り出ている。過去最多の7人以上が立候補する大乱戦を前に「増税しない」「解雇規制を緩和する」など候補者たちは政策を発表している。そんな中で元プレジデント編集長で作家の小倉健一氏は「総裁選挙の結果がどうなるかはまだはっきりと見えないがひとつだけはっきりしたことがある」と語る。それは一体、なんだーー。
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エレベーターに閉じ込められた総裁選候補の林芳正
憲政史上まれなる事件は、9月6日に起きたーー。総裁選に出馬を表明している林芳正官房長官が、閣議に出席するための移動中に、エレベーターが故障し、30分間閉じ込められ、閣議に出席できなかったのだ。
<林氏はSP(警護官)、秘書官と共に閉じ込められた。エレベーター内から携帯電話を使って外部と連絡を取ったという。官房長官が担当する閣議の議事進行は、岸田文雄首相が代行した>(産経新聞、9月6日)
岸田首相が憲政史上最大の権力者となった歴史的瞬間
この記事に、<岸田首相が官房長官を代行>とあるが、実は、岸田首相は、9月5日から幹事長権限も<代行>している。岸田首相が、公認権を持ち、党のお金を自由に使える幹事長職を自分と距離感のある茂木氏が担っていることを懸念したのだ。現職の総理大臣が幹事長の権限を兼ねるのは異例のことだった。
つまり、9月6日の午前中のたった30分間ではあるが、岸田氏は、首相、官房長官という行政のツートップ、党総裁、幹事長という党職のツートップの職務を兼ねていたことになる。30分という期間ではあるが、岸田首相は憲政史上最大の権力者となった歴史的瞬間である。次にこのような「独裁的兼務」が起きるのは、政権を軍が転覆させるなどしいたクーデターでも起きるときではないだろうか。
今回の自民党総裁選、非常にユニークな主張をしているのが、茂木敏充自民党幹事長だ。「日本経済は必ず成長できるという強い信念のもとに増税ゼロで政策をしっかり進めたい」として、9月4日の記者会見で防衛力強化の財源とする増税と、少子化対策に充てる公的医療保険料への上乗せをやめると明言した。
岸田政権の公式見解では「少子化対策に充てる公的医療保険料への上乗せ」は増税ではない。
「岸田首相は天才」だと主張する一定勢力
誰がどう見ても増税なのが、岸田政権、及び、岸田政権を擁護する、さらには「岸田首相は天才」だと主張する一定勢力は「岸田政権は決して増税をしていない」と強弁を繰り返してきたのだった。しかし、当たり前だが、子育て支援金は、増税である。例えば、日本総合研究所の西沢和彦理事は、6月5日の産経新聞で、この子育て支援金を「税よりも悪質な増税」と糾弾している。それを政権ナンバー2の座にあたる現役の自民党幹事長が「増税」と認定したわけである。この認定だけでも茂木氏は総裁選に出馬した歴史的な意味があったといえよう。では、総裁選への実現可能性はどうだろうか。