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自公大敗「真の戦犯」森山幹事長も責任とらず、「復党なし」と断言した世耕の会派入りには不快感…国民からはバカの壁<103万円>崩壊に喝采!

 先の衆議院選挙で、自民党が大敗した。石破茂首相は「自公過半数維持」を自ら勝敗ラインに設定したが達成できなかった。それなのにも関わらず、石破首相は総理の地位を誰にも譲りたくないようだ。敗戦後の記者会見ですぐに辞任を否定した石破首相に対しては国民からだけではなく、同じ自民党内からも公然と批判が寄せられている。だが今回の選挙の大敗に大きく関わっているのは石破首相だけではないはずだ。当然辞任した小泉進次郎選対委員長の責任だけでもない。森山裕幹事長にも大きな責任があるはずだが、なぜかあまりメディアに取り上げられていない。経済誌プレジデントの元編集長で作家の小倉健一氏が解説するーー。

目次

世耕の自民党会派への合流が面白くない森山幹事長

 衆議院選挙の結果を受けて召集される特別国会が、11月11日に開会されることが決定した。この特別国会では、最も注目を集めるイベントである「首相指名選挙」が実施される予定だ。各議員は、自党の党首や代表の名、自分の「推し」の名前を記載して投票を行い、過半数を獲得した候補者が次期首相に選ばれる。しかし、いずれの候補も過半数に達しない場合には、決選投票が行われることとなる。

 今回の衆院選において自民党と公明党の与党連立が過半数を失ったため、首相指名選挙は決選投票に持ち込まれる可能性が高い状況にある。そのため、自民党は石破茂氏、立憲民主党は野田佳彦氏といった候補が選ばれるよう、他党や無所属議員への働きかけを強化している。

 与党にとって「過半数割れ」の状況は極めて深刻な課題であり、議会運営を円滑に進めるためには、少しでも多くの議員を「国会運営上の自民党議員」として取り込む必要がある。こうした事情も背景にあり、自民党総裁である石破氏は10月30日、衆院選において党の支援を受けられなかった萩生田光一元政調会長、西村康稔元経済産業相、平沢勝栄元復興相、そして党からの離党勧告を受けた世耕弘成前参議院幹事長の4氏に対し、自民党会派への合流を要請した。また、与党系無所属議員である三反園訓氏や広瀬建氏にも同様の要請を行い、最終的に6名全員がこれを了承した。

 このように石破総裁は自民党内部の結束強化に向けて手を打っているが、一部の自民党幹部にはこれを快く思わない声もある。その代表例が、党ナンバー2の立場にある森山裕幹事長である。

選挙をここまで急がせたのは公明党と森山幹事長

 特に、離党した世耕氏の会派入りについて、森山氏は納得していないようだ。森山氏は二階俊博元幹事長と親交が深く、菅義偉政権誕生時にも二人で尽力したという背景がある。そのため、二階氏の三男である二階伸康氏と同じ選挙区に立候補した世耕氏の行動を「反党行為」と見なしており、かつて「週刊文春」のインタビューでは「彼の復党はあり得ない」と明言していた。

 10月30日に首相官邸で行われた記者会見においても、森山氏は厳しい表情を崩さず、「自民・無所属という“会派”に加わるだけのことです」と述べ、あくまで「復党ではない」として、自身のかつての発言とに齟齬がないことを強調している。しかし、この一連の行動は実態上の6人の復党宣言に近いものがあり、森山氏の説明は説得力に欠ける。

 旧石破派の関係者は、総裁選挙から今日にいたる状況についてこう打ち明ける。

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この記事の著者
小倉健一

1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長就任(2020年1月)。2021年7月に独立。現在に至る。 Twitter :@ogurapunk、CONTACT : https://k-ogura.jp/contact

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