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習近平、大ピンチ!2026年中国経済大展望…経済誌元編集長「成功企業叩き、若者失業率17%、不動産泥沼」国家主導型経済に限界がきている

(c) AdobeStock

 2025年、高市政権になってから日中関係は冷え込んだ。高市早苗総理の台湾有事を巡る発言に中国が嚙みついた。その背景には中国経済の停滞がある。高市という格好の外敵を作り上げた。経済誌プレジデントの元編集長で作家の小倉健一氏が解説する――。

目次

なぜ、世界第2位の経済大国がブレーキを踏まざるを得ないのか

 中国の港の風景を想像してほしい。積み上げられたコンテナの山が、巨大な貨物船に次々と載せられていく。船の吃水線は重みで深く沈み、エンジンが低い唸りを上げて岸壁を離れる。行き先はアメリカであり、ヨーロッパだ。一見すると、この光景は経済の力強さを象徴しているように見える。

 しかし、視線を港から内陸へと移すと、景色は一変する。建設途中でクレーンが止まったままのマンション群。窓ガラスが入っていない高層ビル。人影のまばらなショッピングモール。

 港の活気と、街の静寂。

 二つの相反する光景が、2026年の中国経済を象徴する縮図である。海へ向かう船は「過去の惰性」であり、内陸の静寂は「未来への重石」だ。2025年末時点で出揃った主要機関のデータを紐解くと、中国経済という巨大な船が、ゆっくりと、しかし確実に減速しつつある姿が浮かび上がってくる。

 2026年のGDP(国内総生産)成長率は、多くの専門機関が4.3%から4.8%程度に落ち込むと予測している。2025年の5%前後という数字から見れば、明らかな後退だ。

 なぜ、世界第2位の経済大国がブレーキを踏まざるを得ないのか。単なる景気の波ではない。構造的な「歪み」が限界に達しつつあるからだ。これから語るのは、数字の羅列ではない。数字が語る、国家主導型経済の限界についてである。JPモルガンの最新レポートは次のように指摘している。

「2025年は前半の回復から一転、後半には明らかな下方シフトが見られた。北京の中央経済工作会議でも『今年は極めて異例の年だった』と結論付けられたが、2026年もその延長線上にあるだろう。中国の経済成長の源泉が根本的に不均衡なままであることは明白だ。依然として崩壊状態にある不動産セクターの中で、歴史的な輸出ブームとは対照的に、消費の弱さと投資の消失という傾向は持続する可能性が高い。我々は2026年の実質GDP成長率を4.3%(範囲:4.1~4.6%)と予測している。これは、輸出の高い伸び率によるベース効果により、2025年から減速するためである。政策は適度に支援的であろうが、大幅な利下げは見込んでいない」(JPモルガン「2026 Asia Outlook」)

2025年1月から11月、不動産開発への投資はマイナス15.9%

 その最大の原因が、不動産セクターの泥沼である。2025年1月から11月までのデータで、不動産開発への投資はマイナス15.9%、販売額はマイナス11.1%を記録した。

 桁違いの落ち込みだ。

 日本もかつてバブル崩壊を経験したが、中国のそれは規模が違う。国民の財産の7割が不動産だと言われる国で、その価値が下がり続けている。「家を買えば儲かる」という神話が崩れ、人々は財布の紐を固く締めた。IMFは、今後3年間でGDPの5%を超える公的資金を投入して、売れ残った住宅や建設途中の物件を処理すべきだと提言している。

 だが、一度冷え込んだ心理を金で温めることは難しい。不動産の低迷はそのまま国内需要の弱さに直結するのだ。家を買わなければ、家具も家電も買わない。ローンを抱えたまま資産価値が下がれば、将来への不安から貯金に走る。

 結果として、モノが売れないデフレ(物価下落)の圧力が強まる。2025年11月の消費者物価指数(CPI)はわずかプラス0.7%、生産者物価指数(PPI)に至ってはマイナス2.2%だ。

中国が直面している「国家主導」の限界

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この記事の著者
小倉健一

1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長就任(2020年1月)。2021年7月に独立。現在に至る。 Twitter :@ogurapunk、CONTACT : https://k-ogura.jp/contact

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