不動産投資の注意点 みんかぶ編集室 2022.09.20 物件の購入方法 不動産投資は比較的安定した投資ではありますが、当然ながらリスクがあります。 そのため、特に不動産投資の初心者は不動産投資の注意点を知っておかなければいけません。 この記事では、そんな不動産投資の注意点を3つピックアップして、対策なども含めて詳しく解説していきます。 目次利回りの種類を知っておく 諸費用を理解する税金の仕組みを知っておくまとめ 利回りの種類を知っておく 3種類の利回りの概要利回りを使い分ける方法不動産投資の注意点1つ目は、不動産投資の利回りに関する以下についてです。 3種類の利回りの概要 不動産投資には以下3つの利回りがあります。 表面利回り=年間家賃収入÷物件価格実質利回り=(年間家賃収入-経費)÷物件価格返済後利回り=(年間家賃収入-経費-ローン支払い額)÷物件価格 上記のように、表面利回りは単純に年間家賃収入から物件価格を割り戻しているだけです。 たとえば、利回りが10%であれば、単純計算をして物件価格を10年(100%÷10%)で回収できます。 ただ、不動産投資には経費(詳しくは後述)がかかるので、それを加味した利回りが実質利回りです。さらに、実質利回りにローン返済額を加味すると返済後利回りになります。 利回りを使い分ける方法 前項のように、利回りの計算式に違いがあるので、返済後利回り・実質利回り・表面利回りの順番に精度が高いです。 しかし、経費は物件によって異なりますし、ローン支払い額は借入者によって異なります。そのため、広告に記載されている利回りは、単純計算できる「表面利回り」であることが多いので注意しましょう。 この点を踏まえた上で、3つの利回りを以下のように使い分けることをおすすめします。 表面利回り:ザックリと物件を絞り込む実質利回り:検討する物件の収益性を精査する返済後利回り:検討している物件を購入するかの最終判断の材料 諸費用を理解する 不動産投資の注意点2つ目は、不動産取得および物件運営に関する以下についてです。 諸費用の項目設備の修理など一時的に出費がかさむ場合がある 諸費用の項目 不動産取得には以下の諸費用がかかることを知っておきましょう。 仲介手数料(中古の場合のみ)ローン関係費用(保証料や手数料)保険料(火災保険や地震保険)登記関係費用(登録免許税や司法書士へ支払う報酬)固定資産税の精算(購入した年の固定資産税を売主と案分) 物件によって異なりますが、新築不動産は不動産購入額の4%~5%程度、中古不動産は7%~8%程度の諸費用がかかる点は認識しておきましょう。 設備の修理など一時的に出費がかさむ場合がある また、物件運営にも以下のような費用(ランニングコスト)がかかります。 固定資産税と都市計画税退去時の原状回復費用(補修費用)管理委託手数料(管理会社へ支払う費用)火災保険料や地震保険料(プランによって頻度は異なる)管理費や修繕積立金(区分投資の場合)共用部の修繕費用(一棟投資の場合)税理士への報酬(確定申告を依頼する場合)その他経費(物件運営のための交通費など) これらの費用が、上述した実質利回りを算出する際の経費です。 上記の費用は不動産投資の有益性も左右するので、不動産会社にヒアリングしながらシミュレーションすることをおすすめします。 税金の仕組みを知っておく 不動産投資の注意点3つ目は、不動産投資の税金に関する以下についてです。 不動産投資にかかる税金とは?不動産所得税の仕組み 不動産投資にかかる税金とは? 不動産投資は、以下の計算式で算出される不動産所得(収入)に対して税金がかかります。 ・不動産所得=(家賃などの年間収入-年間かかる経費) 年間かかる経費は、前項で解説した経費とほぼ同じです。また、家賃「など」とは、家賃以外の「返還する必要のない礼金」なども含まれます。 不動産所得税の仕組み 不動産所得税は総合課税と呼ばれる仕組みなので、給与所得や事業所得などと合算します。 たとえば、給与所得500万円の会社員が、不動産投資をして不動産所得が100万円ある場合には、所得は合計600万円になるということです。 所得税は累進課税なので、所得が高いほど税率も高くなります。そのため、不動産所得がプラスになることで、支払うべき税金がどのくらい上昇するかはシミュレーションしておく必要があります。 まとめ 不動産投資の注意点は、上記の利回り・諸費用・税金の3点です。 これら不動産投資の注意点は、いずれも「投資物件の収益」に直結することなので、不動産投資をはじめる前に必ず理解しておきましょう。