「含み益の銘柄こそ、今すぐ売りなさい」年間配当900万円の投資家が伝授する配当金を“倍”に増やすスイッチングの魔力

本稿で紹介している個別銘柄:山口フィナンシャルグループ(8418)、七十七銀行(8341)、百十四銀行(8386)
史上最高値を更新したかと思えば、米国によるベネズエラ攻撃やイラン情勢の悪化を背景に急落を見せるーー2026年上半期の日本株市場は、まさに「激動」という言葉がふさわしい展開となった。
投資家が疑心暗鬼になる中で迎える下半期、私たちはどのように資産を守り、育てていけばよいのだろうか。
「投資は、数カ月で結果を出すゲームではありません。20年、30年という長いスパンで見れば、今の変動なんて誤差にすぎないのです。」そう語るのは、高配当・優待株投資のエキスパートである個人投資家・ペリカン氏だ。
ペリカン氏は、一連の市場混乱で資産の下落はあったものの「そこまで問題視はしていない」と冷静に語る。
SNS上では株価の乱高下に阿鼻叫喚の声が渦巻く中、なぜ彼はこれほどまでに揺るがずにいられるのか。
今回はペリカン氏に、本命とする銀行株のロジックや、暴落をチャンスに変える投資術まで、2026年下半期のリアルな戦略を伺った。
目次
投資において、勝ち負けよりも大切なこと
ーー2026年上半期は、年初のベネズエラ攻撃やイラン情勢の悪化など、予想もしないイベントが続きました。日経平均も大きなボラティリティを見せていますが、足元の状況をどう見ていますか。
正直なところ、今は多くの投資家が「売る理由」を探しているような、少しピリついた空気感がありますよね。ただ、株価の数字だけを追いかけて一喜一憂するのは、精神衛生上あまりよくありません。
私は常に「勝ち負け」ではなく、自分の持っているポートフォリオが健全かどうか、という視点を大切にしています。
なぜ今、あえて「銀行株」なのか
ーー最近は銀行株に少し調整が入っています。SNSなどでは「銀行株ブームは終わった」という極端な意見も見られますが、ペリカンさんは依然として銀行株を「本命」に据えていらっしゃいますね。
そうですね。短期間の株価の動きだけを見れば弱いと感じるかもしれませんが、投資のロジックとして考えれば、銀行が儲かる環境は整いつつあります。
皆さんの身の回りを見てください。住宅ローンや車のローンの金利が、軒並み上がり始めていませんか?
以前なら1%台だった金利が、今や6%や7%という数字も珍しくなくなりました。銀行側からすれば、金利が上がれば貸し出しによる利ざやが確実に改善します。
最近、銀行がポイント還元やキャンペーンを打ち出して必死に口座開設を促しているのも、その先に「儲かる仕組み」が見えているからでしょう。
一方で、金利上昇には「銀行が保有する債券の含み損」というネガティブな側面もあり、これが現在の銀行株の下押し圧力として意識されています。確かに債券価格の下落はマイナス要因ですが、今の銀行側の対応は非常に賢明です。
具体的には、かつて慣習だった「政策保有株(持ち合い株)」を売却して利益を出し、それを債券の含み損と相殺することで、財務の健全性をしっかりと維持しています。
実際、地銀を含めて過去最高益を更新する企業が相次いでいるのは、こうした「負の遺産の処理」がうまく進んでいる証拠でもあります。
含み損を抱えた古い債券の処理が一巡すれば、銀行の財務体質はよりクリーンで強固なものへと変わっていくでしょう。
私は、盤石なメガバンクはもちろん、地域に根ざした優良な地方銀行、例えば山口フィナンシャルグループ(8418)や七十七銀行(8341)、百十四銀行(8386)といった銘柄にも、引き続き注目し続けていますね。