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なぜ早期英語・おうち英語がブームなのか…インター経営者「中学生で英検準1級取得も珍しくなくなってきた」10歳頃までに身に着けないと習得しづらい3つの英語力

 一部の教育熱心なママ・パパの間で、早期英語・おうち英語ブームが起きつつある。早期英語とは、その名の通り、早いうちから英語を習得させること、おうち英語も同様、自宅で幼児期から英語に子どもを触れさせることである。

 このトレンドである早期英語・おうち英語について、X(旧Twitter)にて発信し、多くの教育ママ・パパたちから支持を得ているのが、ソレイユひゆみ氏だ。ソレイユインターナショナルスクールの学長として、早期英語教育を実践している有識者である。

 早期英語・おうち英語はなぜ人気なのか、どんな能力が身につくのか、注意しておかなければならない点はあるかなど、気になる教育トレンドについて深掘りしたーー。みんかぶプレミアム特集「完全攻略・中学受験」第6回。

目次

なぜ早期英語・おうち英語がブームなのか…中学生で英検準1級も珍しくなくなってきた

 早期英語・おうち英語が教育熱心なご家庭を中心に普及しつつあります。

 ご家庭で幼児期から英語を聴かせたり、プリスクールなどで早い段階から英語で学んだりなど、それぞれのご家庭のご予算・働き方などによってその方法は異なります。

 その背景にあるのは、教育ママ・パパたちの間にある、日本の学校教育に対する根本的な不安です。2020年度からは小学4年生〜6年生で英語が必修科目になりましたが、それでも英語教育にかける時間も少ないですし、結局英語が話せるようにならないなど、教育の質についても不安を持たれています。

 そこで必然的に、教育熱心なご家庭の間では、「早いうちから子どもに英語を身につけさせよう」という流れ・トレンドが起きています。英語はいつ始めるか、そして、触れる時間がとても大切です。英語に触れている時間を1日に30分用意するだけでも、その後の成長は違ってきます。

 例えば今は、YouTubeの無料チャンネルでも早期英語教育に適したチャンネルがたくさん出てきています。お家で子どもにそうしたYouTubeを見せるだけでも効果はありますので、今まで以上に簡単に早期英語・おうち英語をやりやすい環境は整ってきているんです。昔からみなさん独自におうち英語を実施しているご家庭はありましたが、今はSNSが発達してそれが可視化され、情報が共有されるようになってきている点が昔とは違います。

 そうした背景もあってか、教育熱心なご家庭では、国内で子どもを育てていても、小学4年生〜5年生時点で英検準1級レベルを取得されるご家庭もごく一部ではありますが出てきています。中学生で取得されるのは、もう珍しくありません。英検準1級と言えば、大学中級レベルなので、小学生や中学生時点でここまで取得できるレベルにしておけば、大学受験もかなり有利になります。

 小学生時代に大学受験レベルの英語まで習得できていれば、それ以外の理科社会などの科目や、課外活動などにも時間をかけられますので、ますます大学受験でアドバンテージが得られます。

 ここでご理解いただきたいのは、早期英語は、学校英語の先取り学習とは異なるということです。幼児に無理やり単語集で覚えさせたり、文法を教えるわけではありません。英語の歌を歌ったり、絵本を読んだり、むしろ英語で遊ぶといったほうが近いでしょう。楽しみながら英語に触れているだけで、英語の基礎が身についてしまう、これが、早期英語の魅力なのです。

 このように、多くのメリットがある早期英語・おうち英語なので、人気が出て当然だと思います。

おうち英語の課題はスピーキング…国際一条校に入れて子どもの英語力を伸ばす選択肢もある

 気をつけておきたいのは、聞くだけでは話す能力は身につかないことです。英語が得意でない親御さんであっても、英語を聴かせることはできます。でも、英語を話す環境はなかなかありませんよね。話す環境がなければ、英語を話す能力は身につきません。

 そこで予算に余裕のあるご家庭では、インターナショナルスクールに2、3歳の頃から通わせる、という選択肢が出てきます。実際に、2〜3歳から全部英語の環境で教育が実施される「プリスクール」は、徐々に増加してきています(現在、全国に800園以上あると言われています)。

 ただ、インターナショナルスクールは、特に小学校以降は外国籍の生徒を対象にしていることが多く、学費も高額になりがちで、躊躇する方も多いでしょう。そんな中、最近注目されているのが、「国際一条校」です。一条校の認定を受けている学校であれば、それは学校教育法第1条に則っている学校のため、「日本の学校」として通うことができます。「国際一条校」はカリキュラムが日本のものに準拠している学校でありながら、授業の一部または大部分が英語で実施される、という「いいとこどり」なわけです。

 例えば、国際一条校の認定を取得している大宮国際中等教育学校は、公立の中高一貫校なので、中学校3年間は義務教育となり授業料は無料です。広尾学園など、他の国際一条校は私立が多いですが、日本の私立の学費とほぼ同水準です。英語を重視するご家庭で、インターナショナルスクールは予算的に厳しいとなっても、こうした学校に子どもを通わせる選択肢もあります。

 早期英語に真剣に取り組んでいるご家庭の場合には、こうした学校に子どもを入れて、高い英語力と学力とグローバルマインドを身に着ける、という選択肢も魅力的に映りますよね。

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この記事の著者
ソレイユひゆみ

ソレイユインターナショナルスクール学長。東京大学法学部卒・米国デューク大学法学修士、米国コロンビア大学東アジア研究所プロフェッショナルフェロー修了・外資系企業勤務を経て起業。0才から12才までの早期英語教育とグローバル教育を専門に活動。座右の銘は、オープンマインド。自身の3人の子供たちは、日本で生まれ育ちながら、英語はネイティブレベルのバイリンガル。

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