「私は配当利回りにこだわりすぎない」資産3億円兼業投資家が明かす「銘柄選び2大ルール」損切りラインの決め方

株式投資20年で3億円を超える資産を築いた立川氏(X:@vis2004)は、どのような観点で投資銘柄を選んでいるのだろうか。ベテラン投資家立川氏が重視する、銘柄選びの2つのポイントに加えて、投資した銘柄の売り方についても話を聞いた。
目次
資産3億円超を達成した投資銘柄選びの2つのポイント
ーー具体的な投資の方法について教えてください。
簡単に私の投資手法を説明すると、利益伸長と株主還元の充実により増配が望める銘柄を見つけて長期投資するというものです。配当利回りの高い銘柄や、連続増配銘柄が注目を集めていますが、私の場合は厳密に配当利回りの基準を決めませんし、連続増配銘柄でなくても投資します。
ーー厳密な投資基準はない、ということでしょうか。
そうですね、基準や指標にはそれほどこだわっていません。
ーー厳密な基準がないとすると、どのような観点で銘柄選びをするのでしょうか?
私の銘柄選びのポイントは、大きく分けると以下の2つになります。
1つ目はある程度の配当を既に出しており、今後も増配が見込める銘柄です。ある程度というのは、厳密に数字を出している訳ではありません。
そして、「今後増配が見込める銘柄」という点もポイントです。財務基盤が良好で安定している、ビジネスが良い方向に進んでいる、資金及び資産管理がしっかりできているなどの企業は増配の可能性があります。
配当利回りが1~2%程度の時に仕込んだ後に、年数をかけて増配がなされれば最終的に高配当銘柄となります。そして、業績を伴って配当を増やす銘柄は、それに伴って株価が上昇することも多いため、結果的に資産増加も果たせます。
2つ目は今後10~20年、その企業が持つビジネスが機能し、安心して保有できるという点です。いくら成長中の企業でも、流行廃りのある事業の場合、その事業だけで企業を10~20年存続させるのは難しいでしょう。いわゆる相場に左右されるビジネスを展開する企業は除外します。10~20年事業が安定して推移する、という観点ではスーパーや学習塾など比較的地味な銘柄が多くなりますね。
増配にこだわると伸びしろ部分のメリットが得られない
ーー投資対象としては相当幅広くなるのではないでしょうか。
いくらでも投資対象が出てくると思いますし、化ける銘柄も出てきます。逆に連続増配や一定の配当利回りにこだわると、銘柄が絞られ過ぎてしまうのではないでしょうか。私は複数銘柄に投資するスタイルであり、上記の視点で銘柄をピックアップして投資を行い、分散投資で良い方向に進んでいます。また足元の増配などの数字にこだわると、その後の伸びしろ部分のメリットが得られません。
以上の2つの視点で銘柄をピックアップして分散投資を行うことで、業績が伸びて増配がなされる銘柄をポートフォリオに取り込めます。
ーー投資候補を見つけたらタイミングが来るまで待ちますか?それともそのまま買いますか?
私の場合、事業や株価の観点からその時点で投資できる銘柄を見つけているため、投資候補が見つかったらそのまま投資します。テクニカルなどは特に見ていません。
売却する際はポートフォリオを入れ替えるイメージ
ーー利益確定はどのタイミングで行うのでしょうか?