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部下の成果を認めない、会議での自慢話…ビジネスパーソントップ5%がやっていた「暴走上司を上手く利用する方法」

(c) AdobeStock

「また上司の暴走が始まった…」。あなたの職場にも、誰にも止められない「暴走上司」はいないだろうか。

 とはいえ、「暴走上司も自分で暴走しているとは思っておらず、『良かれ』と思ってやっていることが、暴走につながっていることも多いのです」と語るのは、働き方改革コンサルの越川慎司氏だ。

 同氏が経営する株式会社クロスリバーでは、17万3000人のビジネスパーソンを支援してきた中で、「暴走上司の特徴と、その止め方がわかった」という。いったい、どんな方法なのか。みんかぶプレミアム特集「ズルい出世術」第6回。

目次

ビジネスパーソンが働く時間の39%は社内会議に費やされている…うち約7割は上司が話し続ける「暴走会議」

 私は働き方改革コンサルとして、17万3000人のビジネスパーソンを支援してきました。業務改善などのサポートを通じて、各企業の人事評価でトップ5%に入る社員とそうでない社員の分析を行ってきました。その成果は『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という書籍にまとめています。

 日本で働く人の稼働状況を調査したところ、働く時間の39%を社内会議に費やしていることがわかりました。さらに、様々なITツールを活用した分析から、社内会議中に内職をしている人が41%もいることが判明しました。これは日本の職場の特徴的な問題です。

 その主な理由の一つが「上司の暴走」です。成果を出せない上司は社内会議でも暴走する傾向があります。社内会議の約7割は上司だけが話し続ける「暴走会議」となっています。意思決定者である上司が昔話をずっと続けたり、自分の好きなことばかり話して決断しなかったりするのが典型的な暴走上司の特徴です。

 次に多くの時間を費やしているのは資料作成で、働く時間の14%を占めています。暴走上司は「こういう資料を作れ」と指示を出し、部下がその通りに作成しても、途中で考え方が変わってしまいます。考え方がコロコロ変わる上司の下では、期限通りに提出し、指示通りに作業を完了したにもかかわらず、差し戻しされることが頻繁に起こります。これも暴走上司の典型的な行動パターンです。

最近、「暴走上司」という言葉が世の中に知られるようになった理由

 最近、「暴走上司」という言葉が使われるようになったのは、民間企業で評価制度が変わってきていることも要因として大きいです。私たちが支援してきた企業では、この2年間で人事制度を変更した会社は半分以上です。

 直属の上司一人が評価するのではなく、360度評価を導入する企業が増えています。このため、一人だけ考え方が異なると、それが「暴走」だとわかるようになりました。同僚や隣の部門の上司が認めているにもかかわらず、直属の上司だけが認めていない場合、これは「暴走」と判断できるのです。

 上司の暴走が明確になったのは、プロセス評価ではなく結果で評価するようになったからでもあります。

部下の成果を認めない「暴走上司」を突破する方法…ビジネスパーソンのトップ5%がやっている手法

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この記事の著者
越川慎司

2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、業務執行役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社を設立し、約800社の働き方改革を支援。17万人の行動データをAI分析し、「正しい働き方」をオンライン講座や講演で紹介。京都大学大学院で教鞭を執る一方、京都芸術大学の学生としても学び続ける。著書は8年で31冊、累計120万部を突破。『トップ5%社員の習慣』などが世界各地で翻訳され、ベストセラーとなっている。

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