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知らないうちに“資産が勝手に増えていく”タワマン売買のカラクリとは 元フジテレビアナが「タワマン住み替え」で資産を築いた全技術を告白

(c) AdobeStock

 タワーマンションを6戸売買した経験を持つ異色の「タワマン愛好家」として知られる、元フジテレビアナウンサーの西岡孝洋氏。同氏にとって、タワマン購入は投機的な「投資」ではなく、純粋な好奇心から来る「趣味」に近い感覚だったそうだが、豊かな生活を求めて住み替えを繰り返すうち、結果として大きな資産を築くに至ったという。

 驚異的な「マンションの目利き力」でも知られる同氏が今回、タワマン投資の真髄を告白。巷で囁かれる「タワマン暴落論」を恐れる必要がないのはなぜか。金融資産としてのタワマンが持つ圧倒的な優位性とは何か。そして「10年後の出口」から逆算する物件選びの極意や、住み替えながら資産を育てる戦略の全貌とは。そのすべての穴場エリアリストを余すところなく語っていただいた。全5回の第1回。みんかぶプレミアム特集「マンション 穴場エリアリスト」第6回。

目次

元フジアナウンサーがタワマン「6戸売買」繰り返したワケ

 はじめまして、元フジテレビアナウンサーの西岡孝洋です。

 最近、「タワマン愛好家」として取材を受けることが増えてきました。タワーマンションを6戸売買したお話をすると「不動産投資家なのですね」と言われることも多いのですが、どうもその言葉はしっくり来ません。

 なぜなら、私にとってマンション、特にタワマンの購入は、投資というよりも「趣味」に近い感覚だからです。建築物としての造形美、考え抜かれた共用施設、そして何よりそこに住むことで得られる豊かな生活。まるで好きなプラモデルを見つけては手に入れ、また新しいモデルが出たら今のものを手放して交換する。そんな純粋な好奇心と探求心が、結果として(タワマン以外も含め)7件のマンション売買につながっていました。そして幸運なことに、この20年近くの良好な市況が、私の「趣味」を資産形成という形で後押ししてくれたのです。

タワマン愛好家が語る「住み替え」で資産を築く全技術

 この連載記事では、私がなぜこれほどまでにタワマンに魅了されたのか、その遍歴からお話ししたいと思います。そして、多くの方が気にされているであろう現在のマンション市況や「暴落論」に対する私なりの見解、金融資産としてのタワマンの隠れた魅力、さらにはこれから購入を考える方々、特に若い世代に向けた資産形成戦略や物件の見極め方まで、私の経験のすべてを正直にお伝えします。

 これは、不動産投資家が語る必勝法ではありません。一人の「マンション好き」が、趣味と実益を両立させてきた、実践的な知見の集大成です。この連載記事が、皆さんのこれからの住まい選び、そして人生設計の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

買った瞬間「資産価値600万円ダウン」何が起きたのか

 私のマンション購入遍歴の始まりは、今から約20年ちょっと前、25歳の頃に遡ります。最初に購入したのは、大崎にあるごく一般的なマンションでした。当時の私は、まさか将来自分が7回も家を売買するなんて夢にも思っていませんでした。むしろ、「結婚して、子どもができて、小学校に上がるくらいまではここに住むのかな。40歳くらいまではこの家で過ごすんだろうな」と、ごく普通の未来を思い描いていました。

 当時の不動産業界の常識は「新築プレミアム」。新築マンションには数千万円の広告宣伝費などが上乗せされており、鍵を受け取って住んだ瞬間に価値がドカンと下がると言われていた時代です。事実、私が4,800万円台で購入したそのマンションも、数年後にポストに入っていた同じマンションのチラシを見ると、600万円ほど値下がりしていました。「まあ、こんなものだよな」と納得したのを覚えています。中古不動産は、一度値段がついたら車のように下がり続けるもの。それが当たり前だと信じて疑いませんでした。

貯金が目減りしていく…賃貸生活のリアルな焦り

 ところが、そのマンションに7年ほど住んだ頃、状況が一変します。会社の同期が「今は市況が良いから買ったったときよりも高く売れるよ」と教えてくれたのです。値下がりを覚悟していた私にとって、それはまさに青天の霹靂でした。「中古マンションの価値が上がるなんてことがあるのか?」と。

 このとき、私はひとつの事実に思い当たりました。「自分が持っているマンションが高く売れるということは、今から新しく買おうとするマンションも高いはずだ」と。そこで私は一旦マンションを売却し、市況が落ち着くのを待とうと、2年間の賃貸生活を選択しました。

 そして、その間に起こったのが、あのリーマンショックです。市場が冷え込み、不動産価格も下落しました。「ああ、やっぱりあのときの価格は高かったんだな」と実感すると同時に、賃貸生活で貯金が少しずつ目減りしていく現実に、「やはり家賃を払い続けるのはもったいない。自分の資産となる家を買わなければ」という思いを強くしました。

私がタワマン購入を決意した本当の理由

 そして新たなマンションを探し始めた私が出会ったのが、タワマンでした。実は、2年間の賃貸生活で住んでいたのもタワマンで、その利便性の高さは肌で感じていました。

 タワマンには、一般的な板状マンションにはない「スケールメリット」が凝縮されています。数百戸、時には千戸を超える世帯が住むからこそ実現できる、豪華な共用施設。フィットネスジムやプール、ゲストルーム、スカイラウンジなどはその代表例です。ホテルのような内廊下はプライバシーと快適性を保ち、二重三重のオートロックは高いセキュリティを実現してくれます。そして何より私が感動したのは、各階にゴミ置き場があることでした。24時間365日、時間を気にせずゴミを出せる。この日常の些細な利便性が、生活の質を格段に向上させてくれるのです。

なぜ「賢い人」ほどタワマンを選ぶのか

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この記事の著者
西岡孝洋

1976年、佐賀県生まれ。慶應義塾大学卒業後、1998年に株式会社フジテレビジョン入社。「スーパーニュース」キャスターや「すぽると!」2代目総合司会、「めざまし8」情報キャスターなどを歴任。 また、五輪やサッカーワールドカップの中継を担当し、「東京オリンピック」ジャパンコンソーシアムの中継、ワールドカップサッカー日本代表の試合の実況などを担当した後、2025年3月にフジテレビジョンを退社した。 ファイナンシャルプランナー1級、世界遺産検定1級、ITパスポート、知的財産管理士2級などの資格を保有し、宅地建物取引士、行政書士の試験に合格している。 趣味は旅行で、全国47都道府県制覇、世界50ヵ国を旅している。

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