イラン取引国25%関税で動く銘柄?著名投資家が相場と注目銘柄を大予測「オイルショック」の行方

本稿で紹介している個別銘柄:RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ:RTX)、ロッキード・マーティン(LMT)、GEエアロスペース(GE)、ハウメット・エアロスペース(HWM)
米国のベネズエラ侵攻、中国のレアアース規制・・・。今度は米国がイラン取引国に「25%の2次関税」を課すとの報道が飛び込んだ。
市場は一気にざわつき、SNSには「オイルショック再来」「日本株は大暴落か」といった言葉が並ぶ。だが、その“恐怖”は本当に正しいのか。
今回は『Financial Free College』(FFC)CEOの松本侑氏に、地政学リスクを読み解くうえで、投資家が本当に注目すべきポイントについてインタビューした。
激動の時代、冷静さを失わずに市場と向き合うためのヒントを探る。インタビュー連載全2回の最終回。
目次
“資源なし日本=株安”は思い込み?
ーー新年早々、ベネズエラに続きイラン情勢も緊迫化しています。米国が「イラン取引国」からの輸入品に25%の二次関税を課すと報道がありましたが、世界経済や日本市場への影響はどの程度と見ていますか。
結論から申し上げますと、日本経済への直接的な影響は“極めて限定的”です。メディアの見出しだけを見ると「大変なことが起きた」と焦ってしまうかもしれませんが、まずは数字を冷静に見る必要があります。
ーー日本は資源のない国ですから、中東情勢の悪化は即座に株安につながるというイメージがありますが。
ええ、一般的なイメージはそうでしょう。しかし、財務省の貿易統計などのデータを見てみましょう。2024年度における日本とイランの貿易額をご存じでしょうか。
調べたところ、日本からイランへの輸出は約1000万ドル(約15億円)、輸入に関しても約1億ドル(約150億円)程度に過ぎません。国家間の貿易規模として見れば、非常に小さいです。
ーーたしかに、国家予算や主要産業の規模からすると誤差に近いレベルですね。
そうなんです。しかも輸入品の内訳を見てみると、主要なエネルギー資源というよりは、食料品やペルシャ絨毯といったニッチな商品が中心です。
つまり、主要産業のサプライチェーンが寸断されて日本の工場が止まる、といった事態は考えにくい。
ですから、今回の関税措置を受けて「日本株全体が売りだ」と判断するのは、あまりに早計であり、過剰反応だと言えます。
イラン関税の“真のターゲット”
ーー日本への直接影響が小さいのは理解しました。では米国は、なぜこのタイミングで二次関税に踏み切ったのでしょうか?単なるパフォーマンスではない狙いがあるのでしょうか。
ここが、投資家が最も注目すべきポイントでして。今回の真のターゲットは、イランそのものというよりも、イランの最大貿易相手国である「中国」への牽制という意味合いが強いのです。