子育て30’sの『めざせ!富裕層』大作戦

第7回 ハワイにプチ移住をした日本人が直面した、インフレ地獄アメリカの現実

子育て30’sの『めざせ!富裕層』大作戦

 アローハ! あかりんです。

 「ハワイプチ移住大作戦」をついに決行する時が来ました。

 慣れっこになっていた国際線の搭乗も、8カ月の赤ちゃんを抱えてのフライトはまだ未経験。「初めてのロングフライトでおとなしく寝てくれるかな?」「グズって周りに迷惑をかけないかな?」。飛行機が出発するまで、幼い娘がどんな反応をするのか不安で緊張していたのですが、いざフライトになったら、何も分からない娘はビジネスクラスのシートで大の字になってスヤスヤとおやすみ。おかげで私はリッチなフラットシートに鉛筆のように細くなって寝ていました(笑)。

目次

コロナ禍でハワイから日本人が消えた

 約3年ぶりのハワイは以前とぜんぜん変わっていません。カラッとした風が気持ちよく、青く透き通った海と優しい波の音が出迎えてくれました。

 車で遠出しない日はビーチ沿いの公園に出かけ、ハンモックに揺られながら娘の朝寝に付き合って読書するのを日課にしていました。娘はヤシの木陰で、気持ちのいいそよ風に吹かれながら気持ちよさそうに眠っています。「なんて穏やかな日々なんだろう」と幸せをかみしめる毎日でした。

 ハワイの自然と人々は以前と変わらず温かく出迎えてくれましたが、一方で以前とは変わったこともありました。ワイキキ周辺のギフトショップやレストランは賑わっており、ワイキキビーチもたくさんのパラソルが立っていますが、その中に日本人の姿はほぼゼロ。

 コロナ前は(道ですれ違うカップルやお店で隣り合う家族連れの)3組に1組は日本人という感覚だったので、これは驚きでした。また、以前はお店に入ると店員さんが日本語で話しかけてきたものでしたが、そんなこともほとんどありませんでした。

 「なぜだろう」と不思議に思って現地ツアー会社のスタッフに訊いたところ、ハワイへの来訪者の総数はコロナ前の8割程度まで回復している一方で、日本人の数は以前の1割程度だそう。私たちのいたコンドミニアムも、アメリカ本土からの旅行者が圧倒的に多かったです。

日本人の海外脱出は「物価高」「円安」のダブルパンチで大変

 今回のハワイ暮らしで一番悩まされたのは「物価高」「円安」のダブルパンチです。ロングステイの私たちにはかなりの痛手でした。

 ハワイは太平洋のど真ん中の小さい島で(輸送コストがかかるため)昔から物価が高いことで有名でしたが、そこに今回の世界的なインフレが加わって、物価高に拍車がかかっている状態です(World Population Reviewの2022年の調査では、それまで長年1位だったニューヨーク・マンハッタンを抜き、ハワイが全米で一番物価の高い地域になったそうです)。

 そこへ私たち日本人がくらったのが、近年まれに見る円安パンチ。ちょっと前まで100円で買えたものが130~140円出さないと買えなくなる状況は、ハワイでの生活に大きな影響を与えます。

 円安のデメリットを特に実感したのは、ワイキキ周辺での飲食です。

 例えば、お昼を手軽に済ますためテイクアウトのプレートランチ(お弁当)を買ったとすると、ワイキキ周辺では15ドルほど。今のレートで換算すると約2000円になります。日本でオリジン弁当を買うと500円から600円くらいなので、日本の3倍以上! 全然手軽じゃありません。

 大人2人で雰囲気のいいステーキハウスやレストランに入って、軽くお酒を飲みつつ食事をしたら、(15%以上のチップも含めると)すぐに200ドル超え。日本円なら約2万7000円です。

 私たちは自炊もがんばったので、かなり節約できましたが、1カ月以上の滞在中、全部テイクアウトやレストランで済ませていたら、恐ろしい食費になっていました。 このようにコロナ禍だけではなく「物価高」「円安」の問題もあるので、日本人観光客が以前のような数に戻るにはかなりの時間がかかりそうな気がします。

夜は夫婦でお得に過ごすための作戦会議。これもプチ移住の楽しみの一つ

 私は以前から、海外旅行に行く度に「日本はいろんなモノが安すぎるなぁ」と感じていました。

 少し前のニュースでは「日本のマクドナルドのハンバーガーの値段が途上国と同じか、それよりも安い」と言っていました。こうした商品価格の安さが私たちの賃金、ひいては所得にダイレクトに結び付いているのも事実です。

 所得や物価など経済水準で諸外国と大幅な差が生まれれば、海外旅行に行くことはできても、(旅行の醍醐味である)現地レストランでの食事やショッピングが楽しめなくなるかも…。旅好きの私としては気が気ではありません。

 しかし「内外価格差」の手痛い洗礼を受けつつ、いろいろ工夫して節約するのも海外旅行の楽しみの一つ。今回のプチ移住では、夜は娘を早く寝かしつけると、夫婦で部屋のラナイ(縁側のような場所)に出て、翌日をお得に過ごすための作戦会議をしました。久々に「夫婦の時間」がたっぷり作れてとても楽しかったです。

この記事の著者
小倉 あかり

2021年秋に第一子を出産し、育休取得中のアラサー・ママライター。 20代から試行錯誤しながら投資に取り組んできた経験や、ママならではの視点を生かし、ライフステージに合った資産形成術を模索中。 三度の飯より旅行が大好き。

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