第1回 投資のきっかけは悲しい…

はじめまして! 新連載を担当する「あかりん」です。
この連載は、第一子を出産して新米ママとなったばかりの私が、家族と協力してライフプランニングを見つめ直し、資産形成に奮闘する姿をドキュメンタリー形式でお伝えしていくエッセイです。
目次
「あかりん」ってどんな人?
私は昨年9月に女の子を出産し、現在は育休中のアラサー会社員です。
産休に入るまでは一部上場企業の総合職として、事業戦略や新規事業に関わる仕事をしていました。
海外・国内旅行に月1回以上は出かける旅マニアで、好きな旅行先はハワイ、台湾、そして国内は全て。コロナ前は年に1回、夫と1週間以上の長期休暇を調整して海外旅行をするのが恒例になっていました。
ちなみに国内旅行では、電車でも飛行機でも大きめのスーツケースを転がして行き、道の駅で新鮮なお野菜や果物をどっさり買ってくることが趣味です(笑)。
私が資産形成を頑張りたいと思う最大の理由は、これからも家族や友人との旅を心置きなくエンジョイしたい、願わくは将来的にハワイと日本の2拠点生活を……♪と密かに考えているからです。
今流行りのFIRE ※ をするかどうかは決めていませんが、私は今の仕事が好きなので、今後働き方の多様化がさらに進み、場所や時間にとらわれない働き方が選択できるようになるのであれば、仕事は続けていきたいと思っています。
※FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字で、直訳では「経済的自立と早期リタイア」となる。不安定な給与所得に人生を振り回されず、資産運用などの活動を通して得られる不労所得によって経済的自由を手に入れよう、というアメリカ発祥のムーブメント。
投資のきっかけ 〜悲しみをバネに〜
ここからは私が投資を始めたきっかけについてお話しします。
私は11年ほど前に新卒で入社して以来、ずっと同じ会社で働いていますが、入社して間もなく会社の経営が傾き、入社1年目から給与の一部カット、ボーナスなしとなりました。
社会人になって早々に「一部上場企業のサラリーマン=定年まで安定」というイメージはもろくも崩れ去り、20代前半で会社からの収入(給与)のみに頼ることの不安定さを思い知ることとなりました。
それと同時に「友人や彼(現在の夫)との楽しい時間を削ってまで、ひたすら節約して貯蓄に回すような生活をしたくない」という思いもあって、そのためには無駄な出費を抑え「貯める」という行動に加えて、お金を積極的に「増やす」行動も必要だと考えるようになりました。
「でも、お金ってどうしたら増えてくれるのかな?」
今なら積極的に増やすといえば「まず投資信託」「次は株式」などと簡単に思い付くのですが、当時の私は資産形成のための具体的な手段が全く思い付かぬまま、悶々と過ごしているだけでした。
ところが社会人2年目に入った頃、そんな状況に転機が訪れました。会社の確定拠出年金の運用推移の報告書類が家に届いたのです。
私はどんな銘柄で運用しているかも忘れた状態で、封筒を開封しました。
すると1年前に(会社の)同期と適当に選んだ運用銘柄が10%近くも値上がりし、将来もらえる年金が運用益によって増えていることが分かりました。
「え!? お金が増えてる!!」
金額にすると数万円程度でしたが、貯金をしていてももらえないお金ということはすぐに理解でき、うれしくなったのを覚えています。これが私が初めて知った「複利の力」です。
「銀行口座に貯金していても、年に数円しか利息がつかないのに、お金を置く場所を変えて運用したら、こんなに増やすことができたよ。すごいね! これで海外旅行費用を捻出できたら、得した気分になるね♪」
複利の力に魅了され、複利に未来を託そうと決心した私は、小躍りしながらこの話を彼に話しました。
すると彼も共感してくれて「一緒に勉強しようよ」となりました。
その月のうちに2人で無料の株式投資セミナーに参加したり、本屋さんでチャート買いの書籍などを購入したり。
「習うより慣れろ」主義の私たちは、そこからあまり日を置かずしてネットの証券口座を開設し、東証の気になる企業株を購入しました。
NISA〜お金が働く?〜
次は、これまで取り組んできた投資活動についてお話ししましょう。
株を始めてすぐの頃は、一日に何回も値動きをチェックして売買を繰り返し、数万円単位で利益を出して喜ぶこともあれば、10万円以上の損失を出して内心ドキドキしながら仕事をしている、なんてこともありました。
今も細々と売買を続けていてトータルでプラスになっていますが、短期的な取引は値動きに一喜一憂してしまい、私には向いていないと思ったので、最近は株主優待目的で何銘柄かを長期保有するようになっています。
国内株式投資を始めて数年が経った頃、彼が「金持ち父さん、貧乏父さん」※ という本を貸してくれました。
※「金持ち父さん、貧乏父さん」とは、アメリカ人投資家ロバート・キヨサキのベストセラー著書。彼が幼少期に接した2人の対照的な「父さん」の言動と彼の経験をもとに、お金の勉強をすることの大切さやお金のために働くのではなく「お金に働いてもらう」ことで豊かになる方法を説いています。
本の中で、大資産家のロバート・キヨサキも複利の力を説いていたので、私は改めてその重要性を感じ「もっとお金に働いてもらえる方法はないかな?」と思いながら読んでいました。
そんな時、ちょうどNISAの制度が始まりました。NISAは運用中の利益が非課税になる制度。証券会社の特定口座等よりも「もっとお金に働いてもらうこと」ができます。
この時は結婚して半年ほどで、結婚資金のほかに手持ちの余裕資金がどのくらいあるかがはっきりしてきた時期だったので、私たちは早速NISAの非課税枠で投資信託を購入することにしました。
読者の皆さんは「つみたてNISA」を選択されている方が多いかと思いますが、私たちは結婚後しばらくDINKS世帯を続ける予定だったので「今が最大の『貯め時』だ」と思っていました。そのため運用額が大きく、短期で積極的に運用できるというメリットがあるNISAを選び、毎年上限額まで購入しています。
NISAは今でも続けていて成果も出始めているので、今後購入した銘柄や具体的な運用益などについて詳しくお伝えしていきたいと思います。
不動産取引にチャレンジ
結婚後、私たち夫婦がずっと続けていることの一つに、半年に1回、ボーナス時期に合わせて行うマネー会議があります。
結婚して1年後の会議では、お互いの銀行口座や証券口座の状況、リスク資産と現預金の割合などをチェックし、貯蓄額が順調に増えていたため「もう少しリスク資産の割合を増やして、長期的な資産運用にチャレンジしてもいいかも」という話になりました。
長期の運用にもさまざまな種類がありますが、このとき私たちは不動産を選びました。
その理由は、まず資産形成の勉強会に参加したり本を読んだりする中で、不動産を活用した資産形成はサラリーマンをしながら取り組む人が意外に多いという事実を知ったからです。これらの事例には再現性の高さを感じたので「これなら私にもできるかも!」と思いました。
また私たちは入籍後間もなく、2人の新居用に中古マンションを購入した経験があり、このとき知った2つの事実
・(私たちが住みたいエリアの場合)中古マンションであれば月々の家賃より低い支出で資産として保有できること ・ 築年数が経過していても、フルリノベーションによって好みのスタイルに仕上げ、バリューアップできること |
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に魅力を感じていたことも理由の1つでした。
こうして不動産取引にチャレンジする決意をした私たちは、タイミングが大事だと思ったので、すぐに不動産投資の基本の勉強を開始。同時進行で仲介会社にアポイントを取ると、程なくして条件に当てはまる中古マンション物件が見つかったので購入することにしました。
不動産投資についても今後の連載で詳しくお伝えしていければと思いますが「このタイミングで始めてよかった」と今になって改めて感じます。
現在ではこのとき購入したワンルームマンションのほかに中古アパートも保有し、我が家の資産形成加速の一助となっています。
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いままでは国内株式、NISAで投資信託、不動産投資などを柱として資産形成に取り組んできましたが、子供を授かり日々の暮らしや時間の使い方も変わり、これまでのようにまとまったお金が貯められなかったり、子供のために必要な資金が増えたりしていくと思います。
ですが、最初からできないと諦めるのではなく、日々のちょっとしたスキマ時間でできる節約やお得な買い物術なども取り入れ、家族で協力しながら資産の最大化を目指していこうと思っています。
偉そうに書いてきましたが、私もまだまだお金について勉強中の身です。だからこそ、みんかぶでマネーの勉強をしつつ、自分が日々模索し奮闘する姿をお伝えすることで、これから資産形成を頑張りたいと思っている人や同じように奮闘中の皆さんの参考になればと思っています。
ぜひ一緒に資産形成を頑張りましょう!