捏造のノイズ、どれだけ苦しかったろう… それでも羽生結弦は声を上げた。私たちも上げたあの日「それぞれの『RE_PRAY』という長い旅が始まった」

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捏造のノイズもあった。どれだけ苦しかったろう
激動と感動、そして疾走の歳月だった。
『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd RE_PRAY TOUR』(以下『RE_PRAY』)、11月4日から4月9日までの5ヶ月という歳月をかけて埼玉、佐賀、横浜、そして宮城と羽生結弦は駆け抜けた。私たちも駆け抜けた。
その天賦の才と強靭な精神力、日々の鍛錬、そして無垢なる魂を以て、羽生結弦はこの歴史的なツアーを成し遂げた。
羽生結弦の代わりはいない。あたりまえの話だが、この当たり前がどれだけ座長にとってプレッシャーか。どんな興行でもプレッシャーは演者それぞれにある。しかし座長は別格だ。代わりがいない。万が一にも体調不良、不慮の事故などで演じることができなければ公演は成り立たない。
羽生結弦はこの5ヶ月間、そうしたプレッシャーを跳ね返して来た。競技会時代とはまた別のプレッシャーに違いない。それでも、羽生結弦はフィギュアスケートで命を削る。たくさんの自分を待ってくれている「共にある」人々のために。