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塾関係者だけが知っている「実は東大に受かりやすい」中高一貫校リスト…合格者数が爆伸びしている学校の共通点

 中学受験生たちの「勝負の二月」がもうまもなくやってくる。第一志望に余裕で受かればよいものの、実際には受験する学校にも、受験が終わった後に進学する学校にも、悩んでしまうご家庭もあるだろう。

 そこで『中学受験  やってはいけない塾選び』(青春出版社)などの著書もある受験ジャーナリストの杉浦由美子氏に、知る人ぞ知る東大合格者数が伸びている・伸びそうな中高一貫校について教えていただいたーー。みんかぶプレミアム特集「一発逆転の中学受験」第1回。

目次

名門中高一貫校の「塾なしで東大に進学ができる!」は本当か

「塾なしで東大に進学ができる!」とアピールしている私立中高一貫校がいくつかあり、実際に東大合格実績は伸びています。X(旧Twitterで)でもそういった学校は話題になっていて、保護者から注目もされています。

 しかしです。

 取材先で、そういった学校の話題が出ると、難関校対策の講師たちが口を揃えてこう話すのです。

「ああ、あそこは開成を受験した生徒たちが大量に受けさせられているからだよ。開成は残念だった子たちが入ってきて、その子たちが東大の合格実績を伸ばしているだけ」

 つまり、その学校が東大対策に長けているからではなく、それだけ学力が高い生徒が流れこむから結果が出ているというわけです。

 今回はこの問題について言及していきましょう。

東大の合格実績は、結局何で決まるのか

 東大の合格実績は、その学校のカリキュラムや指導力で決まるわけではないことは誰しもが知っていることでしょう。

 筑波駒場や開成、麻布、武蔵といった最難関校は「大学受験対策をバッチリやりますよ!」というわけではありません。どちらかというと大学受験対策に関しては放任主義ともいえましょう。それでも、なぜ、それだけの東大合格者数が出るかというと、学力が高い生徒が入学してくるからです。

 中学受験の段階で高偏差値の生徒が東大に近く、その子たちが大量に入ってくる学校ほど合格実績があがります。

女子の学力最上位層は進学希望先がばらけているが、男子は「開成一強」で揺るがない

 特に開成の入試で出題される問題は、高い論理的思考力を求め、それは東大の二次試験にも通じるものです。小学生の段階で開成の入試を突破したら、その後、中だるみせず、普通に真面目に勉強したら東大には入れるはずです。

 その開成は今、非常に人気が高まっています。中学受験で男子の私立は「開成一強時代」です。女子は学力最上位層の第1希望がばらけていて、桜蔭や豊島岡、渋谷学園渋谷、渋谷学園幕張、そして、昨今は都立小石川が人気です。ある大手塾の女子トップ層の生徒のうち何人かは桜蔭や渋幕を蹴って、都立小石川に進学をしました。

かつては開成に受かる実力があっても「あえての武蔵」という選択肢もあった

 男子もかつてはそういう傾向があり、御三家の中で自分の個性に合った学校に進学する生徒も多かったです。

 30代の企業の研究職で武蔵の卒業生はこう話します。

 「中学受験の時に偏差値的にはどこでも受かる学力でしたが、僕は研究者になりたかったので武蔵を第1希望にしました」。武蔵はアカデミックな教育をする学校で、その授業の質は日本でトップクラスの学校です。彼は自分が望む勉強ができると思ったから武蔵に進学しました。一方では自由な校風を求めて、麻布を受験する受験生も当時はいました。

なぜ男子の学力最上位層は「開成一択」なのか

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この記事の著者
杉浦由美子

教育を中心に取材をしているベテラン記者。現在はダイヤモンド教育ラボ、 小学館マネーポストなどのWEBサイトや週刊誌で記事を書いている。 著作は『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)、『女子校力』(PHP新書)など多数。受験の「本当のこと」を伝えるべくnote(https://note.com/sugiula/)のエントリーも更新。

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