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撃ち抜いて、頭ん中にいるもうひとりの「俺」を呼び出すんだ。「Mass Destruction -Reload-」羽生結弦マジ主人公

日野百草 ファンしか知らない羽生結弦

目次

 それもまとめて「Reload」だ。

 バーン!

 トリガーを引くんだ。

 頭ん中、撃ち抜くんだ。

 撃ち抜いて、頭ん中にいるもうひとりの「俺」を呼び出すんだ。

 そう、「Persona」を。

 オルフェウスか、タナトスか、メサイアか――オルフェウス改なら最高だ。最強だ。最強の「俺」だ。

 会場の1万4千人の「俺」も頭を撃ち抜くんだ。召喚しようぜ「Persona」を。

 綺麗事じゃないんだぜ。

 おっと、この羽生結弦は「僕」じゃないな、「俺」だ。本当の「俺」なんて死ぬ覚悟がなきゃ出てこない

 たまに出てくるかっこいい羽生結弦の「俺」だ。まさに「Persona」。アニメだと結城理だけどまあ、ゲームじゃ名前なんかない、お前が主人公だ。

『Echoes of Life』「Mass Destruction -Reload-」

 本当の「俺」なんて死ぬ覚悟がなきゃ出てこない。違う、一回死ななきゃ出てこない。それも違うな、何度も死ななきゃ出てこない。

 それもまとめて「Reload」だ。

『ペルソナ3』――あの日の自分の「大好き」を作品にした羽生結弦、それもまた「Persona」だ。

ありがとうしかないよ、みんなもそうだろう?

 それにしてもね。『阿修羅ちゃん』『MEGALOVANIA』『ファイナルファンタジーⅨ』『ガンダムSEED』『攻殻機動隊』そして『ペルソナ3』etc…ありがとうしかないよ、みんなもそうだろう? 

 俺(今回は私も「俺」を召喚しました)は本当にそう思う。ありがとうしかない。

 だってね、俺もいい歳だからさ、こういう日本が誇るべき文化が蔑ろにされてきた時代を知ってるわけ、というか90年代は送り出す側、当事者のひとりだったし。

 出版社の中でだって、そういう仕事してるとくだらないだの気持ち悪いだの言うわけよ、俺たちが稼いで売れない「文化事業」みたいな面した「高尚なご本」の赤字を埋めてたのにさ。いまの若い子に言っても信じてもらえないけど本当さ。

 でも、いまやゲームやアニメやコミックがこの国を食わせているよね、世界中の人たちは「JAPAN」をサブカルチャー大国として認めている。

 それを羽生結弦って偉人がやってくれるわけ、もう偉人よ。ここでの偉人はオタク・スラングの「偉人」ね。勘違いしないで、歴史上の偉人はみんなオタクだから。オタクは蔑称じゃない。「Otaku」は世界共通のインテリ用語だから。

そう、まさに羽生結弦

 で、「Mass Destruction -Reload-」なんだけど、羽生結弦マジ主人公。ペルソナシリーズってとにかくおしゃれでクールな都会派ゲームだから、登場人物は基本的にセンスの塊なわけ。『ペルソナ3』の結城理、『ペルソナ4』の鳴上悠、『ペルソナ5』雨宮蓮、マジおしゃれ、マジ羽生結弦。

 もうそれだけで満腹なんだけど、やっぱ『Echoes of Life』のテーマにも沿っていて、『ペルソナ3』は「死」がテーマなんだな。ちょっと突っ込んだ話をするとアトラス(現・セガサミー子会社)って当時のゲーム製作会社が90年代から『真・女神転生』シリーズを手掛けてたんだけど経営が厳しくなって、起死回生のポップカルチャー路線が『ペルソナ3』以降なわけ。で、これが当たった。みんな大好き、10代の羽生結弦も大好き。

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この記事の著者
日野百草

1972年生まれ。日本ペンクラブ広報委員会委員。出版社勤務を経て国内外における社会問題、政治倫理を中心に執筆。大学院で芸術学を専攻、昭和史における人物評伝およびフィギュアスケートなどの舞踏芸術に関する論考も手掛ける。2018年、評論「『砲車』は戦争を賛美したか 長谷川素逝と戦争俳句」で日本詩歌句随筆評論協会賞奨励賞を受賞。著書『評伝 赤城さかえ 楸邨・波郷・兜太に愛された魂の俳人』他。

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