第3回 「情報処理系の資格を取るなら、“私はどれ”なのか」
こんにちは。前回の「みんかぶ資格部」では、民間資格という膨大な選択肢から自身の収入や受注につながりそうな資格の選び方について学びました。もちろん業界や業種による特殊な事情や、前回も触れたような時代に応じた変化も考えられます。ただ、少なくともここしばらくは、ネットワークや情報に関する技術、個人情報などの取得や保管に際したルールといった、いわゆる情報処理系の知識を問う資格が重要視されることは必至です。
目次
情報処理を取り巻く「技術」と「管理」の視点
皆さんも日々の仕事はもちろん、日常生活を思い浮かべても明らかなように、今日の私たちの周りには“情報”そして“情報機器”があふれています。かく言うこの記事をお読みいただいているのもパソコンやスマートフォン、タブレット端末などでしょうし、株式売買やFXなどにおいても主たる情報収集はそれらを活用している人がほとんどでしょう。
そうしたデバイスやその技術と並んで近年特に注目されているのが、「情報処理技術の活用」や「取得した情報をいかに管理するか」といった企画・管理のフェーズです。背景にはCRM(Customer Relationship Management:顧客を中心に考えたビジネスの展開により利益の最大化をめざす手法)の拡大や、顧客情報の流出事故などを受けて管理体制に向けられる目が非常に厳しくなっていることがあります。いわゆる技術の活用や保守管理を徹底する「マネジメント」の側面も熟知した人材が強く求められているのです。
情報処理分野における国家資格の体系
以上のように今日では、技術的な側面に限らず、その活用に際してのハンドリングまでが各組織に求められていることから、国家資格においても基礎を経て「マネジャー系」と「エンジニア系」に大別される体系が構築されています。
情報処理系国家資格の資格体系
全資格の詳細な説明は割愛しますが、ここで1つ注目すべきは、これらの資格が経済産業省の策定した「IT Skill Standard(ITスキル標準:IT人材に対するスキル体系)」によって数値化されたレベルを持っていることです。