資産3億円の敏腕個人投資家が注目する「カタリスト投資」…社長の顔が見えやすい中小企業を狙え!

今回が3度目のインタビューとなる個人投資家資家kenmo(X:@kenmokenmo)氏。2024年には、資産を約3億円にまで伸ばしており、その運用方法にさらに磨きがかかっている。相場の乱高下のあった8月以降、どのような投資戦略で資産を増やしたのだろうか。kenmo氏に現在行っているカタリスト投資の内容、そして企業の見るべきポイントを聞いた。
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2024年後半は「読みを外した」
ーー前回のインタビューで、「2024年前半は今一つ相場に乗り切れなかった」との発言がありました。2024年後半の取引状況はいかがでしたか?
7月末の日銀の利上げの後、8月5日に国内株式市場は急落しました。急速な円安の進展などから株式は買われ過ぎと判断し、8月5日までにはポジションを落としており、8月5日の急落はうまく対応できました。また、キャッシュポジションが増えていたこともあり、その後のリバウンド相場が始まる前段階で割安銘柄を仕込むことができ、利益に繋げられました。
ーーリバウンド相場が一段落した後、12月までの状況はいかがでしたか?
私は円高が続くと予想していましたが、為替は円安へ。円高銘柄を仕込んでいたので読みを外すという結果になりました。一時期資産は3億円近くまで拡大したものの、年末にかけてタックスロス・セリングによる売り圧力が強く、足元では3億円を割り込んでいます。
決まった投資手法はない。相場の変化に合わせて変えていく
ーー苦労はありながら2024年も資産が増えたとのことですが、現在はどのような戦略や考え方で投資を行っているのでしょうか?
私は投資手法について、これという限定したものはありません。これまで勝ち続けている手法はありますが、常に新しい手法にもチャレンジしています。MBOやTOB銘柄に投資する方法も検証中です。相場が変化するのと同様に投資手法も臨機応変に変える必要があると考えています。次のインタビュー時は、優待狙いの投資がメインになっている可能性も否定できません。投資の引き出しはたくさん持つべきと考えています。
ーー決算書重視の投資スタイル、とこれまでのインタビューでうかがっていますが、そこから変化しているのでしょうか?
決算書重視のスタイル自体は変わっていません。しかし、過去にお話した“良好な決算を発表したタイミングで投資する”という投資手法からは変化しています。
ーーなぜ変化したのでしょうか?
理由は簡単で、勝てなくなったからです。コロナ禍の後は、良好な決算を発表した銘柄に飛び乗る投資手法で充分な利益を上げられました。簡単に言えば、決算情報という一次情報だけ見ていれば勝てました。しかし、コロナ禍が終わり相場付きも変わり、決算に飛び乗るだけでは勝てなくなりました。
現在のメインは「カタリスト投資」
ーー現在はどのような投資をしているのですか?