2025年の銀行セクター投資術…メガバンク株で守るか、銀行ETF株で攻めるか?

本稿で紹介している個別銘柄:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャル・グループ(8316)、みずほフィナンシャル・グループ(8411)、東証銀行業株価指数連動型上場投信(1615)
日銀の利上げを織り込む形で、メガバンクを始めとする銀行株は2023年から上昇を開始した。しかしトランプ関税問題により、日銀は2025年1月を最後に利上げを見送る可能性が浮上している。利上げに不透明感が生じる中で、足元のメガバンク株や銀行ETFの状態を見てみよう。みんかぶプレミアム特集「注目テーマ株・銘柄リスト」第7回。
目次
トランプ関税問題で年内の利上げは見送りか
銀行株は日銀の利上げを織り込む形で2023年から上昇を開始しました。2025年は1月に利上げが行われ、年内の追加利上げも予想されていました。
しかし4月に入り、トランプ関税問題が本格化するとともに金融市場は混乱。いったん90日間延期となったものの、日本も24%の関税が課される可能性があり、経済に対する下押し圧力が懸念されています。このため、年内の日銀の利上げは見送られる可能性が浮上しています。
利上げは銀行の収益拡大に寄与する
金利は銀行の収益に直結します。マイナス金利時代の銀行は資金があっても収益化の手段がない状態でした。しかし金利が復活しており、銀行は融資や債券投資など、同じビジネスでも以前に比べ収益が拡大します。
利上げは銀行の収益拡大に大きく寄与します。このため国内において、年内の利上げ見送りは銀行にとって収益拡大の機会がなくなることに繋がります。