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10年後も資産価値が落ちないマンション物件の“絶対条件”をプロが指摘 なぜ賢い人ほど「最初は中古」を選ぶのか

(c) AdobeStock

 都心マンション価格の高騰が続き、「もはや若手には手の届かない存在」「いつか来る暴落を待つべきだ」という諦観や懐疑論が渦巻いている。しかし、都心マンション市場の動向に詳しいAsh@コンサル×マンション氏(@ashita01x)は、「待つことこそ最大のリスクだ」と警鐘を鳴らす。

 マンション購入は「インフレから資産を防衛し、QOLを劇的に向上させ、未来の選択肢を広げる」ための最強の自己投資だと喝破する同氏。ライフステージに合わせた具体的な住み替え戦略や、若手エリサラが最速で資産を築くためのロードマップを余すことなく解き明かしていただいた。全5回の第3回。みんかぶプレミアム特集「マンション 穴場エリアリスト」第3回。

目次

なぜ賢い人ほど“最初は中古”を選ぶのか

 ここまでご紹介したステップ1、2で着実に資産の土台を築いた後、いよいよ最終ゴールである新築の3LDKなどに挑戦します。この段階になれば、子どもが生まれるなど、より広い居住空間が必要になっている可能性が高いでしょう。

 なぜ、最初から新築を狙わないのか。それは、人気の新築物件は抽選になることが多く、手に入れられるかどうかが不確実だからです。モデルルームの予約すら取れないことも珍しくありません。「いつ当たるかわからない抽選」のために、貴重な時間を家賃の掛け捨てに費やすのは得策ではありません。

 まずは中古市場で手堅く資産性のある物件を取得し、そこに住みながら、じっくりと理想の新築物件を探す。この戦略を取ることで、精神的な焦りから解放されます。すでに自分の「城」があるという安心感は、冷静な物件選びに繋がります。

住み替えるたびに資産が育つ魔法のサイクル

 さらに、ステップ1、2で住み替えてきた物件の含み益が、この最終ステップで大きな力となります。売却益を頭金に上乗せできれば、ローン負担を軽減したり、よりグレードの高い物件に手が届いたりする可能性も出てきます。

 このように、ライフステージの変化に合わせて住まいをステップアップさせていくことで、QOLの向上と資産形成を両立させながら、無理なく理想の住まいへとたどり着く。これが、私が提案する「令和の若手の上昇戦略」の全体像です。

初心者が陥りがちな資産形成の“最悪の遠回り”とは

 マンション買い替えの3ステップ戦略の概要を掴んでいただいたところで、次に各ステップで具体的にどのような物件を選んでいくべきか、その戦略を「新築 vs. 中古」「間取り」「エリア」という3つの切り口で解説します。

 まずは、「新築 vs. 中古」どちらを選ぶべきか。結論から言うと、最初の1軒目は「中古」から始めることをおすすめします。

 最大の理由は「スピード感」です。すでに述べたように、資産形成の第一歩は「一日でも早く家賃の掛け捨てから脱却すること」です。新築物件は、検討開始から契約、そして完成・入居まで数年単位の時間がかかることもザラにあります。その間、家賃を払い続けるのは非常にもったいない。

なぜ人気新築にこだわるのが“悪手”だと言えるのか

 中古物件であれば、気に入った物件が見つかれば、数カ月後には入居が可能です。また、実際に建物や部屋の状況、管理状態、周辺環境などを自分の目で見て確認できるという大きなメリットもあります。

「でも、どうせ買うなら新築がいい」という気持ちもよくわかります。人気の新築を狙うのであれば、その先に訪れる次のステップのタイミングで、腰を据えて探すのが良いでしょう。

 一つ、例外として狙い目なのが、住友不動産などが採用している「先着順販売」の新築物件です。これは抽選ではなく、申し込んだ順番で契約できる方式のため、中古物件に近い感覚でスピーディーに購入できる可能性があります。情報収集のアンテナを張っておくと良いでしょう。

住宅ローン審査の“見えない壁”の正体

「どうせ買い替えるなら、最初から3LDKを買ったほうが合理的では?」という意見もあるかもしれません。もちろん、それも一つの考え方です。しかし、私が段階的なステップアップを推奨するのには、二つの重要な理由があります。

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この記事の著者
Ash@コンサル×マンション

外資系コンサルティングファームに勤める20代若手サラリーマン。新卒2年目で都心にマンションを購入した経験を元に、暴騰相場だからこそ若手のうちに資産性の高いマンションを購入する必要性を感じ、主に1次取得の若手エリートサラリーマン向けに住宅購入についての情報発信や個別相談等を実施。

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