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fundnoteファンドマネージャー神谷悠介「日本株は新時代の幕開けへ」名目GDP成長とROE向上がもたらす必然の上昇

(c) AdobeStock

 2026年の幕開けにあたり、独立系運用会社fundnoteのファンドマネージャーであり、TOBなどのコーポレートアクションにフォーカスした運用で注目を集める神谷悠介氏への独占インタビューを敢行した。

 緻密なファンダメンタルズ分析と、政治・経済の潮流を読み解くマクロ視点を併せ持つ彼は、激動の2025年をどう総括し、2026年の景色をどう描いているのか。日本経済の構造変化がもたらす「株価上昇のメカニズム」を、余すところなく語ってもらった。

 みんかぶプレミアム特集「億り人への最強戦略」第6回。

目次

トランプ氏の言動は「買い場」のシグナル。生成AIが支えた2025年

 2025年の株式市場は、生成AIへの熱狂と、再選を果たしたトランプ氏の言動に揺さぶられた1年となった。年初の楽観ムードから関税ショックによる急落まで、ボラティリティの激しい相場を神谷氏は冷静に見つめていた。

「2025年は、まさにトランプ氏の掌(てのひら)の上でマーケットが踊らされた1年でした。関税問題や中国とのレアアース交渉など、彼の発言一つで株価は上下しましたが、重要なのはその『裏』を読むことです。トランプ氏は常にビジネスとして中国を含め各国との交渉を行っています。特に中国とのレアアース関連の懸念で株価が下がった局面は、振り返れば絶好の買い場に過ぎませんでした」

 市場を牽引した生成AIについては、一部でバブルを懸念する声もあるが、神谷氏の視座は異なる。

「ITバブルの時と現在とでは、プレイヤーの質が根本的に違います。ITバブルの時は収益の伴わない企業が設備投資に走りましたが、現在はハイパースケーラーが莫大な収益の範囲内で投資を行っています。2026年もDeepseekショックの時のような一時的な調整はあるでしょうが、それは一部の企業の中で『負け組』が選別される過程に過ぎません。生成AIという潮流自体が売り材料になることはないでしょう」

「名目GDP成長」という強力なエンジン。日本株は一段高へ

 神谷氏は、2026年の日本株に対して極めて強気なシナリオを描いている。その根拠は、日本経済のパラダイムシフトにある。

「日本株についてですが基本シナリオは強気です。現在の日本は財政出動を背景に、名目GDPを引き上げる動きが加速しています。名目GDPが上がれば、企業のEPS(1株当たり利益)も必然的に押し上げられる。このマクロとミクロの相関が、株価を次のステージへと押し上げる原動力となります」

 さらに、政治イベントがその流れを加速させる可能性があると神谷氏は指摘する。

「現在、高市政権は高い支持率を得ています。年明け以降に解散総選挙があれば、日本市場にとって大きな転換点となり得ます。高い支持率を背景にした政権が日本の底力を示せば、現在アンダーウェイトとなっていると推定される海外勢の中長期マネーが、日本の大型クオリティ株へと本格的に流入してくるでしょう」

東証という「アクティビスト」が上場企業の社長を変える

 神谷氏が2026年の大きなテーマとして挙げるのが、東証主導のコーポレートガバナンス改革の「深化」だ。もはやROE(自己資本利益率)を意識しない経営は許されない時代に突入した。

「東証の指導により、企業のROE向上やPBR1倍割れ是正は『当たり前』の風潮となりました。対策を怠れば、即座にアクティビストの標的となり、経営陣は対応に追われることになります。多くのサラリーマン社長にとって、それは自らの首を危うくする事態です。だからこそ、彼らは『狙われる前に株価を上げる』という、極めて合理的な判断を下し始めています」

 長年、日本企業の悪癖とされた政策保有株(持ち合い株)の解消も、この流れを後押しする。

「持ち合いという『身内』の盾が失われれば、企業は自らの実力で株価を支えるしかありません。これまで貯め込んできた内部留保を株主還元へ回し、ROEを劇的に改善させる。10年前には企業経営者の中でそれほど関心が高くなかったこの指標が、今や日本株上昇の絶対的な担保となっているのです」

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この記事の著者
ちょる子

投資歴14年。平成生まれの兼業投資家。2児の母として育児をしながら億り人を達成し、現在の総資産額は2億円。『日経WOMAN』『ダイヤモンドZAI』、『日経マネー』、『日経電子版』、『日経モーニングプラス』など数多くのメディアに出演。(X:https://x.com/kabu_st0ck)

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