良い決算でも株価が下がる・・・資産5億円超の投資家が教える“億り人”に向けた「拾い場」

投資を軸に自由なライフスタイルを築きながらも、家族との時間を大切にしている投資家・某哲也さん。
2025年には資産が5億円を超え、相場の変動にも動じない強いメンタルを持っています。
米国によるベネズエラ攻撃や中国による輸出規制強化の発表など国際情勢は緊迫しているが、日本の景気・株価には楽観的な見方が広がる。
投資家・某哲也さんは、この「先」をどう見るのか。今回は「天才でなくても、億り人になる方法」について語っていただきました。インタビュー連載全2回の最終回。
目次
「一握りの天才」でなくても勝てる
ーー2025年はAIブームでした。この流れはどう見ていますか?AI銘柄や半導体は上がりきっているように見えて、今から投資するのは怖いと思います。
一攫千金を夢見る人々が金鉱に向かう「ゴールドラッシュ」の有名な話がありますよね。採掘者よりもつるはしを売った人、ジーンズを売った人が儲かったという話もセットで有名ですが、AI・半導体への投資も同じだと思います。
半導体で伸びる会社を当てられたら資産も増えるでしょうが、当然その中には競争に負ける会社もあるわけです。それであれば、AIが普及する上で必ず必要となるもの、たとえば電力、部品、データセンター関連に投資するほうが確実性は高いと考えています。
具体的に言えば、データセンターの熱を逃がすための冷却システムや、送電網を強化するための重電設備、あるいは生成AIの学習に欠かせない高速通信インフラ。これらは、どのAIモデルが覇権を握ったとしても、共通して必要とされる「現代のつるはし」です。
「どの馬が勝つか」を当てるギャンブルをするより、「競馬場そのものを支えるインフラ」に回るという発想ですね。
ーーNVIDIAみたいな企業を見つけて、長期保有できるのは一握りということですよね。
20年前にNVIDIAを見つけて、今も持っている人は天才です。投資の世界で、その一握りに入れると思うと痛い目を見るので、凡人は凡人なりに、自分のやり方でやっていくのが大事だと思います。
ーー某哲也さんは、長期投資をされていますか?
基本的にはスイングは中長期寄りなので、大体3ヶ月〜半年くらいです。そこで決着がつかなかったら、結果的に長期になっていくこともあります。
良い決算で下がる理由
ーー最近「良い決算でも下がる」ことは少なくないですよね。
決算前に買うのが怖いので、「経営方針も売り上げも良いのに、なぜか決算で下がった」銘柄を拾って、次の決算の前まで持つ。そういうスイングをしています。
市場の期待値があまりに高すぎると、どんなに良い数字を出しても「材料出尽くし」で一時的に売られることがあります。しかし、企業の稼ぐ力という本質が変わっていないのであれば、そこは絶好の「拾い場」になります。自分の分析を信じて、一時のノイズに惑わされずに淡々と拾い、適正な価格に戻るのを待つ。これが最もリスクを抑えて利益を狙える手法の一つです。
ーー手を出さない銘柄などで傾向はありますか?
これはどの投資家も同じだと思いますが、「分からないものには手を出さない」ようにしています。化学はその実態が分かりづらいことに加えて、私が投資をする条件にもしている「売上高が成長している」に当てはまりにくい。そのため、基本的にあまり買いません。
最近はキオクシアが話題でしたね。つい最近まで1,000円〜2,000円台だった印象ですが、今は1万円台で、一時は1万5,000円にも近づきました。
もちろん、このような銘柄を見ると欲しいと思いますが、仮に2000円で買えていたとして、それを1万円まで引っ張れたかって言われたら自信はありません。
どこまで持つか悩みますし、どこが天井かも分からないので、ここまで上がる前に売っていたでしょう。結局「たられば」です。
自分の守備範囲ではないものは、どれだけ人気でも、どれだけテーマでも、持ってはいけません。そこは変わらないですね。