「ニュースで話題になってから株を買うのは遅すぎる」資産10億円超の投資家が仕込む“必要不可欠・定期需要・内需”の長期保有株

本稿で紹介している個別銘柄:テスホールディングス(5074)、JESCOホールディングス(1434)、愛知時計電機(7723)、楽天銀行(5838)
相場の主役は、毎日のように入れ替わる。中東情勢、米国の関税問題、高市早苗政権による政策期待ーー次々に新しい材料が現れるなかで、そのたびに話題株を追いかけるのは、一般の投資家にとって簡単ではない。
では、こうしたニュースに振り回されず、腰を据えて持てる銘柄はどこにあるのか。
「本当に強いのは、派手なテーマ株ではなく、社会にとって欠かせないものを扱う企業です」と語るのは、資産10億円超のベテラン投資家・DAIBOUCHOU氏。
今回は景気や流行に左右されにくく、中長期で期待できる銘柄の条件について、DAIBOUCHOU氏に伺った。
目次
話題株ほど、買った時点でもう遅い
ーー高市自民党の圧勝で、市場では政策に関連するテーマ株が日替わりで物色されています。ただ、専業投資家ではない一般の人が、こうした毎日のトレンドを追いかけ続けるのは少し疲れてしまう気もします。
おっしゃる通り、日々のニュースや政策の思惑で動くテーマ株は、上がるスピードも速いですが、はしごを外されるリスクも常にあります。
資金の逃げ足が速い相場では、常に画面に張り付いていられない兼業投資家にとっては不利な戦いになりがちです。
ーー長期投資で勝つためには見方を変える必要があるのでしょうか。
長期投資で重要なのは「今、何が話題になっているか」ではなく「社会に何が絶対に必要か」という視点です。
国の制度で決まっているもの、あるいは老朽化してどうしても交換しなければならないもの。
こうした「内需」と「更新需要」に支えられている企業は、海外の地政学リスクや景気の変動といった外部環境の変化に極めて強いです。
安心して長く持てる銘柄には、そうした構造的な理由が必ずあります。
巨大需要を先回りで買う方法
ーー「高市トレード」によって、政策に関連するテーマ株が日替わりで物色されています。ただ、専業投資家ではない一般の人にとって、こうした日々のトレンドを追い続けるのは正直かなり大変かと思います。
発電所を作るフェーズから、今は「作った電力をどう無駄なく使うか」というフェーズに移行しています。
そこで私が中長期の狙い目としているのが、テスホールディングス(5074)やJESCOホールディングス(1434)といった、大型の「系統用蓄電池」を手がける企業です。
現在、九州などでは晴れた日に太陽光発電で電力が作られすぎてしまい、消費しきれずに無駄に捨てられている出力制御の問題が起きています。
そこで、太陽光パネルの横に巨大な蓄電池を置き、電力が余る昼間に貯めておいて、足りなくなる夜に売るという仕組みづくりが国策として急ピッチで進められています。
ーー需要がそこまで逼迫しているなら、なぜ今の時点で株価が大きく跳ねていないのでしょうか。
ここが株式投資のおもしろいところであり、最大の狙い目だと思っていて。実は、巨大な蓄電所を受注してから実際に完成して納品するまでには、およそ2年という長いタイムラグが発生します。
こうした案件は、もっとも原価が高い「蓄電池本体」が納品されたタイミングで、そこに利益を乗せた大きな売上がドカンと計上される仕組みになっています。
つまり、今はまだ「蓄電所を作りたい」というオーダー(受注残)が山のように積み上がっている段階で、業績の数字としては表に出てきていないのです。
足元の決算だけを見て「たいして儲かっていない」と判断するのはもったいないです。来期以降、実際に蓄電池が納品され始めて業績が急拡大する前に、今のうちから先回りしておく戦略が有効です。