「働きたくない」で1年で退職した元会社員が明かす 副業で稼げても「会社を辞めていい人・ダメな人」の違い
副業で収入が生まれ始めると、「このまま伸ばせば会社を辞められるのでは」と考える人もいるだろう。だが、月数万円を稼げるようになったことと、その収入だけで生活できることはまったく別の話だ。
会社員を約1年で辞めたひつじ氏自身も、退職時点では副業収入ゼロ。約100万円の貯金を元手に独立したものの、8カ月後には残高が約2万円まで減った。
では、副業がどの状態まで育てば、独立を現実的に考えられるのか。売上だけでは分からない収入の中身、生活費とのバランス、入金までの時間、そして独立後にどこまで伸ばせるか。最終回では、会社を辞める前に確認しておきたい条件を、実体験をもとに聞いた。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「副業・スモビジで億り人に――令和の“稼ぎ方”新常識」の一部です。
100万円貯めて、24歳で副業収入ゼロのまま退職
僕は大学を卒業したあと、理学療法士として約1年間働き、24歳で会社を辞めています。
もともと大学3〜4年生くらいのころ、理学療法士の現場を見て、「これを60歳まで続けるのはかなり大変そうだな」と感じていました。僕自身、ものすごく体力に自信があるタイプでもありませんでした。
そこで学生のころから、理学療法士以外の選択肢も作った方がいいかもしれないと考え、当時ほとんど触ったことがなかったパソコンを使って、HTMLやCSSを学ぶスクールにも通いました。
大学卒業後は理学療法士として働き始め、朝から夕方まで患者さんを14〜15人くらい担当することもありました。約1年間働きながら100万円ほど貯め、24歳のときに退職しました。
ただ、その時点では副業収入はゼロです。今考えたら、絶対にやらない方がいいと思います。辞めるときも、職場の看護師さんから「えっ、あなた奨学金どうすんの?」とすごく心配されました。当時の僕は「いや、なんとかなります!」と返して辞めちゃったんですが(笑)
当時は独身で実家暮らしだったので、「100万円あれば何とかなるだろう」とかなり楽観的に考えていました。
「月20万円売れた」のに貯金が2万円まで減ったワケ
退職後、格安SIMブログを始め、4カ月ほどで月20万円の売上が立つようになりました。
ただ、ここで会社員時代にはあまり意識していなかった問題がありました。売上が立った日と、実際にお金を使える日は同じではありません。
僕がやっていたアフィリエイトでは、売上が発生してから実際に口座へ入金されるまで2カ月ほどかかっていました。だから、画面上では「今月20万円売れた」と表示されても、その20万円を翌日の生活費として使えるわけではありません。
結局、20万円前後が実際に入金され、ある程度生活が回る感覚になったのは、会社を辞めて半年ほど経ってからでした。その間も生活費は出ていきます。
その結果、退職8カ月目くらいには貯金残高が2万円ほどになっていました。奨学金や年金についても、一時的に支払いを止める手続きをしました。会社員のころは毎月決まった日に給料が入るので意識しにくいですが、個人で稼ぐと「売上」と「手元にある現金」は別です。
独立を考えるなら、この差まで見ておいた方がいいと思います。