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「不況型倒産が連鎖」名物投資家「今年、強烈な株価急落がくる」…海外アクティビストが狙う安い日本!注目の5銘柄

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本稿で紹介している個別銘柄:オルガノ(6368)、ユタカフーズ(2806)、リオン(6823)、北越コーポレーション(3865)、東京都競馬(9672)

 2024年は波乱の年だったが、今年もなかなか大変そうだ。名物投資家の木戸次郎氏は「今年、強烈な暴落がくる」と予測する。また円高時代の本格到来から「海外アクティビストによる日本企業への浸食が激しくなる」とも語る。そんな中で日本の不況がどんどん広がっている。これにより、貧富の差と治安悪化がより深刻になることも指摘する。みんかぶプレミアム特集「スーパー投資家の教え」第8回は木戸氏が日本と世界経済の未来を解説するーー。

目次

年を越せずに息絶えた中小企業が100社前後

 2024年は政治、経済、国際情勢、気候、自然災害など、全てにおいて、これまでの慣例が壊れていき、今後はそうした長年積み上げてきたデータや常識が全く通用しなくなり始めていく序章の一年であったといえる。

 そういった意味でも2025年という年はまさに未知の領域を歩かされることになるのだと覚悟をもって臨むべきだと思う。

 株式市場でいえば、2月に1989年以来の高値を34年ぶりに更新し、史上初の日経平均4万円台を突破したかと思えば、一転して8月にはこれまで最大だった1987年ブラックマンデー翌日の下げ幅3,836円を大きく更新し、4451円安と2024年の安値となる3万1,156円へと急落するなどジェットコースターに乗っているような一年となった。

 12月に入るとFRBは予定通りに0.25%の引き下げを決めたものの、日銀は三会合連続で見送ることとなり、為替は一気に1ドル=155円台に急落した。

 植田日銀総裁は「米国の経済政策の先行きがどうなるか、大きなクエスチョンマークがある」と発言したほか、来年の春季労使交渉(春闘)について「どういうモメンタム(勢い)になるか。それはみたい」と呑気なことを言っているが、年末に来て8月のような大暴落を避けたいというのが本音であろうと思う。実際に半導体や自動車などの輸出関連は日銀の金利据え置きの報道で円安を背景に株価を上げ日経平均を何とか支えているので事なきを得ているように見える。

 しかし、こうしている間にも円安による物価高に耐えられなくなり、年を越せずに息絶えた中小企業が100社前後いることを認知すべきであろうと思う。

政治が軽すぎる…不況がどんどん広がってきている

 実際に不況はどんどん広がってきている。実際に倒産件数も11月は2013年以来、11年ぶりには1ヶ月で834件もでており、31か月連続で前年同月を上回っている状況だ。その中の大半が「販売不振」による倒産が680件と大半を占める。このほか、売掛金回収難、業界不振といった要因が続くが、これらは全て「不況型倒産」と言われるものだ。特に破産によるものが11月だけでも812件も出ている。

 この最大の要因が円安による原材料高、燃料費高などいわゆる物価高であるのは言うまでもない。結果的に2024年の倒産件数はこちらも11年ぶりに1万件を突破するといわれている。そして、いつまでもこの円安を放置すればするほど、2025年はさらに悲惨な倒産件数と失業者が排出されることとなり、貧富の差と治安悪化がより深刻になると思う。

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この記事の著者
木戸次郎

1965年生まれ。明治大学政治経済学部卒。 地場証券会社を経て投資顧問会社の代表取締役。その後、ベトナム国営バオベト証券バオベトジャパン理事、ベトナム国防省タイソングループ顧問、外資系ファンドの戦略アドバイザーを経て現在はTMI総合法律事務所のマーケティング担当。著書にベストセラーとなった『修羅場のマネー哲学』(幻冬舎)『修羅場の鉄則』(幻冬舎)、『木戸次郎の大化け株』(宝島社)、『株はあと2年でやめなさい』(第二海援隊)、『常勝の株』(講談社)ほか多数。

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