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小泉純一郎、進次郎の総裁選敗北に「うん、まだ早い」…竹中平蔵、高市政権で保守分裂を危惧「本格的な移民政策を」

(c) AdobeStock

 日本で初めて女性総理、高市早苗総理が誕生した。経済学者で日本維新の会のガバナンス委員会委員長である竹中平蔵氏は高市政権の船出を「グッドスタート」と評価する。また「日本も、厳格な管理のもとで優秀な外国人材を適切に受け入れる本格的な移民政策や、企業の国内投資意欲を喚起するための大胆な制度改革といった、成長に直結する改革にこそ踏み込むべき」とも主張する。どういうことか。竹中氏が解説していくーー。

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目次

私自身、維新から閣僚を送り込むものだと思っていた

 日本初の女性総理として高市早苗総理が誕生しました。長年続いた自民党と公明党の連立に終止符が打たれ、日本維新の会と「閣外協力」という新たなパートナーシップを組む。まさに異例ずくめのスタートと言えるでしょう。この新しい政治の枠組みが、これからの日本をどこへ導いていくのでしょうか。

 まず、今回の政権発足で最も注目されたのは、自民党と日本維新の会の連携です。公明党との関係が変化し、国民民主党の動きも不透明な中で、維新との協議は驚くほどのスピードでまとまりました。

 私自身は当初、維新が看板政策として掲げる「副首都構想」を本気で実現するためには、維新から閣僚を送り込むのが最善の道だと考えていました。聞くところによれば、維新の吉村さんや藤田さんも閣僚ポストには前向きで、高市総理も「2人でも構わない」と受け入れる姿勢だったようです。

保守派の代表格の高市氏がリアリストに!?

 しかし、最終的に彼らが選んだのは、閣僚を派遣しない「閣外協力」という形でした。この決断の背景には、維新の創設者である松井さんら、百戦錬磨のベテラン議員たちによる、極めて冷静で戦略的な判断があったと私は分析しています。

 一つは、自民党という巨大な組織に安易に近づきすぎることで、党が丸ごと飲み込まれてしまうことへの強い警戒心です。そしてもう一つは、まずは少し距離を置き、高市政権の政権運営能力、その力量をじっくりと見極めたいという思惑があったのでしょう。

 ここで私が思い出すのは、今は亡き安倍晋三元総理が常々口にしていた「保守ほど分裂する」という言葉です。高市さんは紛れもなく保守派の代表格ですが、ひとたび総理の座に就けば、現実主義者(リアリスト)として振る舞わなければならない場面が必ず出てきます。例えば、イデオロギー的には相容れない中国の習近平国家主席とも、国益のためには握手をする必要があります。

保守層が分裂していく可能性

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