弱音を吐いていい、嫌なやつになっていい、諦めていい…元自衛官ぱやぱやくん「意識の低い親の看取り方」5つのルール

介護はつらい……。そんなことは言われなくてもやる前からわかっている。どんなに世話になった親でも、どんなに愛したパートナーでも、介護をしていて「つらい……」と感じる瞬間は必ず来るだろう。とはいえ、そこで介護を止めることなどできないからつらいのだ。
しかし、そんなときに持つべきなのは「強い心」ではない。みんかぶプレミアム特集「逃げの介護」第7回は、「意識低い系インフルエンサー」のぱやぱやくんが介護者のための新たな心構えを提案する。
目次
人は経験を積んでも強くはならない……介護者の心で起きていること
年齢を重ねると「子育て」や「介護」などの新しいライフイベントがやってくるので、人生のストレスレベルはどんどん高くなっていきます。そして、自分の成長よりもストレスレベルのほうが上がっていくのが人生なので、どんな時でも「自分は強くなった」と思わないほうがいいでしょう。
特に介護は終わりがなかなか見えず、辛いことも多いと思いますが、今回は「介護における人間関係の考え方」に焦点を当て、少しでも気持ちが楽になるような話を私の自衛官としての経験と絡め、お伝えできればと思います。
まずは介護における「人の感情」について解説し、そこから心構えをお伝えしていきます。
①人間の感情は体調に左右されやすい
まず大前提に体調が悪いと「不機嫌になりやすい」「わがままになりやすい」という特性が人にはあります。理由は体調が悪くなると理性の力が下がり、感情のコントロールが効かなくなるからです。
特に理性の力が下がると「当たり前」のことを言われて怒るようになります。「早く帰って寝たほうがいい」「ご飯を食べたほうがいい」と言われて「うるさい!そんな暇がない!」とついつい感情的になります。
自衛隊員だって寝不足が続けば感情的になります
日頃から鍛えている自衛官でさえ、演習などの訓練で寝不足が続き、疲労が溜まってくると「ふざけるな!」と感情的になりやすい場面が増えてきます。私たちが思っている以上に体調と感情には相関性があるのです。