2年で億り人投資家「今はこの銘柄は控えたほうがいい」…大波乱相場での「短期・長期」それぞれの勝ち筋「現金比率は50%にせよ」

2024年8月5日、日経平均株価は過去最大の4451円の下落を記録。9月に入ってからも、米国の雇用統計の結果を受け、相場は乱高下を繰り返して落ち着かない状況が続いている。
10月は株価が弱くなりやすいという米国発のアノマリー、11月には米国大統領選挙が控えており、2024年後半戦も波乱含みの展開が予想される。果たして、市場はどのように推移していくのだろうか……?
日経平均株価の見通しと市況動向に合わせた投資戦略などについて、300万円を2年で1億円以上にしたという投資家のゆず氏に話を伺った。全2回の第2回。
目次
投資初心者には、やはりNISAでの積立投資が最適解
ーー日経平均株価の見通しについて教えてください。
第1回でお伝えしたとおり、基本的に日経平均やトピックスなどの日本の主要指数は長期的に見れば右肩上がりだと思います。昨今、新NISAや東証によるPER1倍割れの是正問題、
金融課税に関することが話題になっていて、なかには投資に関する懐疑的な見方もあります。
ですが、国全体としては投資を促進しているので、国策としても投資は右肩上がりになると思います。一方で、個人が少しずつ投資を始める流れが続くと思いますが、短期目線での投資は避けたほうがよいでしょう。
ーー短期目線での投資で特に控えたほうがよい銘柄は?
日経平均型のETFやインデックスの金融商品がありますが、短期間でリターンを目指す投資には向いていないと思います。これから投資を始める人であれば、NISAでの積立投資が最適解かなと。もしも短期間で成果をだしたいのであれば、個別株に投資するほうがよいと思います。
日本株は米国株に比べて動向が読みづらい
ーーちなみに個別株に投資する場合、今後の相場にはどのように臨むべきですか?
個別株は、銘柄ごとに状況が異なるため様子見でよいです。株価が乱高下して不安な局面ではあると思いますが、個別株に関しては日経平均の変動に関係なく、業界や企業の問題として捉え、ある程度の目標を見据えて可能であればガチホしましょう。
ーー年単位での見通しが良好でも、その過程が不安定な日本株においては積立投資が最適解かもしれませんね。
第1回でお伝えしたとおり、日本株は米国株と比べてきれいに上昇していかないため動向が読みづらいです。例えば、8月5日に日経平均株価が4451円下がった令和のブラックマンデーは、市場関係者の99%が予想していなかったでしょう。9月の雇用統計の結果を受けて、株価が急落して3000円ほど下がったシナリオも想定外と感じた人がほとんどだったと思います。