マンションは「一刻も早く買うべき」不動産専門家が断言するワケ “10年後も資産価値が落ちない物件”の見抜き方とは

　首都圏のマンション価格高騰が止まらない。「今買って本当に損はないのか」という購入希望者の不安に対し、不動産エージェントのめちゃええジェント氏（@tonaia_gent）は、安易な「待ち」の姿勢は、優良物件が永遠に手の届かない存在になるリスクをはらむと警鐘を鳴らす。

　業界経験豊富な同氏に、資産価値が上がるエリアや物件の見極め方から、意外な割安物件の見つけ方、さらにはおすすめのマンションの実名まで、具体的なノウハウをたっぷりと伺った。全４回の第２回。

※この記事は、みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐ――シン富裕層への黄金ルート」の一部です。

不動産のプロが「一刻も早く買うべき」と断言する理由

「価格がまだ上がるなら、今が買い時なの？」という疑問が聞こえてきそうですね。

　これに対する私の答えは、「多くの方にとって、今が買い時である可能性が高い」です。ただし、それは世帯年収や購入目的によって、少し意味合いが変わってきます。

　ここでは、２つのパターンに分けて考えてみましょう。

　１つ目のパターンは、世帯年収がおおよそ1,500万円以上の場合。もしあなたの世帯年収が1,500万円以上あり、都心の資産性が高いエリア（例えば、私が得意とする湾岸エリアなど）に手が届くのであれば、答えは明確です。

「一刻も早く買うべき」です。

都心優良物件が“一生手が届かない”存在になる深刻なリスク

　理由はシンプルで、今後も値上がりが期待できるエリアの物件を、少しでも安く手に入れられる最後のチャンスかもしれないからです。

　今、湾岸エリアのタワーマンションなどは凄まじい勢いで価格が上昇しています。数年前なら買えた物件が、今はもう予算オーバーになっている、というケースは日常茶飯事です。この流れはまだ続くと見ていますので、迷っている間にどんどん価格が上がり、手が届かなくなってしまう可能性があります。

　値上がりの恩恵を最大限に受けるためにも、購入できる力があるのであれば、すぐにでも行動に移すことを強くお勧めします。

初心者がハマりがちな郊外マンション購入のワナとは

　一方で、「年収的に都心は難しい…」という方も多くいらっしゃるでしょう。

　そういった方々については、少し冷静になる必要があります。郊外の物件を昨今のトレンドに倣って「値上がり益（キャピタルゲイン）を期待して買う」のであれば、それはやめておいた方がいいかもしれません。

　先ほど述べたように、今後は二極化が進みます。すべての物件が値上がりするわけではない中で、投機的な目線で手を出すのはリスクが高いと言えます。

　しかし、だからと言って必ずしも「買うべきではない」ということにはなりません。

　ここで重要になるのが、「賃貸に住み続けた場合との比較」です。

ネットの「賃貸最強説」がほぼ誤りだと言えるワケ

　長期的に見れば、購入は賃貸にほぼ負けない、非常に有利な選択肢だと私は考えています。