IR(独自企業分析)

「クラウドソーシング、求人情報、人材、IT関連、人工知能関連テーマ」クラウドワークス(3900)

 今回は、情報・通信業から【クラウドソーシング】【求人情報】【人材】【アウトソーシング】【IT関連】【人工知能】などの株テーマに関連する、株式会社クラウドワークス(3900)を取り上げます。

Key Points

  • 日本最大級の案件数とユーザー数をベースとした、「幅広いカテゴリーと充実したサポート体制による実績と信頼」が優位性
  • 直近2024年9月期1Qは二桁の「増収増益」で、対前年同期比で大幅にUP
  • 自己資本比率は、2.7ポイントⅮOWNし55.2%へと推移だが、健全な財務基盤を維持
  • 株主還元に関しては、依然として「無配」だが、2023年9月期において利益剰余金がプラスに転じており、これを原資とした配当に検討も可能へ

目次

Identity

企業能力 KFS(Key Factor for Success = 重要成功要因)

『日本最大級の案件数とユーザー数を誇り、

幅広いカテゴリーと充実したサポート体制を提供することで構築した実績と信頼』

 同社は、世界的な広がりを見せるシェアリングエコノミーの一つ「クラウドソーシング」が実現する「時間と場所にとらわれない新しい働き方」の可能性に着目した創業者(吉田浩一郎)によって、2011年11月に設立されました。

 現在では、日本最大級のクラウドソーシング提供企業として、インターネット上で個人が報酬を得ることができるオンライン人材マッチング事業を推進しています。

 同社グループは、「世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる」というビジョンのもと、すべての働き手に対する報酬の獲得機会や働く選択肢の拡大を行うだけでなく、人手不足に悩む企業に柔軟な人材調達の方法の提供を通して、市場拡大に努めています。

Performance:全体業績

P/L

『直近2024年9月期1Qは二桁の「増収増益」で対前年同期比で大幅にUP』

 こうした中、2023年9月期のP/Lは二桁の「増収増益」で、過去最高益を更新しています。また、直近の2024年9月期1Q決算においても同様で、売上高は前年同期比+37.0%、売上総利益は+31.7%、営業利益は+53.6%アップとなっています。

 さらに、EBITDAは+54.6%、経常利益は+62.1%、最終利益は+43.0%とすべての項目で二桁の「増収増益」でした。

  なお、2024年9月期通期においても好調な見通しで、売上高+20.1%、売上総利益+20.0%、営業利益+10.1%、EBITDA+10.5%と引き続き二桁の「増収増益」が予想されています。

B/S

『総資産および純資産ともに増加。自己資本比率は55.2%と高いレベルを維持』

 2024年9月期1Qにおける総資産は、対前期末比6.2%UPの106億1千7百万円、純資産は、2.5%UPの61億8千9百万円となりました。また、財務の安定性を示す自己資本比率は、M&Aなどの投資を行いながらも55.2%と高いレベルを維持しています。

株主還元

『2023年9月期は利益余剰金がプラスに転じており、配当の検討が可能』

 株主還元については、事業の継続的な拡大発展を目指す為、内部留保による財務体制の強化及び事業体制の強化を優先してきました。一方で、2023年9月期は利益剰余金がプラスに転じており、これを原資とした配当の検討も可能となっています。

Performance:セグメント別状況

 同社のビジネスは、企業と個人とをマッチングするサービスを運営する「マッチング事業」と企業向けの業務管理ツールを提供する「ビジネス向けSaaS事業」の2セグメントです。

 直近(2024年9月期1Q)の状況を見てみます。

 主軸である「マッチング事業」は、企業のIT人材の獲得競争が激化し、週3~4稼働のフリーランスニーズや業務のデジタル化ニーズが増える中、「認定ワーカー制度」による単価の向上やアカウントセールス体制強化による1社あたりの契約単価の向上に努めています。また、経営改善やDX推進への取り組みを支援しました。

 結果、取引額の総額を示すGMV(流通取引総額)は67億7千5百万円と前年同期比26.1%増となり、売上高は39億1千1百万円(前年同期比35.4%増)、売上総利益は16億7千7百万円(前年同期比28.1%増)、セグメント利益は3億5千1百万円(前年同期比17.2%増)となりました。

 「ビジネス向けSaaS事業」では、組織やプロジェクトにおける工数管理と生産性の見える化ニーズが高まったことで、大企業や成長企業を中心に導入が進んでいます。ニーズに寄り添った機能改善で、既存顧客からのアップセルの獲得や解約率低下を図りました。

 結果、売上高および売上総利益は1億4千4百万円(前年同期比63.8%増)です。また、セグメント損失は2千3百万円へと改善しており、黒字化を目指せる水準へと推移しています。

ESG Elements:環境・社会・ガバナンス

 同社では、ミッションとして掲げている「個のためのインフラになる」を実現するために、「テクノロジーやDX推進による労働機会の拡大」を目指しており、労働機会拡大に向けた重要課題について日々変化する労働市場環境を踏まえた議論を進め、SDGs目標の解決を目指しています。

 特に労働機会拡大に向けた重要課題として、以下4項目を掲げています。

  • ワーカー及び従業員の労働環境の確保/改善
  • ジェンダーや正規・非正規、地域間の所得格差の解消
  • 人財育成・人的資本価値値を向上させる経営
  • プライバシーデータセキュリティの確保

 人材の育成および社内環境整備も重要視しており、従業員やクラウドワーカーを含む「個の成長」が企業成長に繋がり、それがミッション達成に繋がると考えています。

 全社を挙げて事業成長にコミットしていることから、従業員持株会参加率は55%以上です。

 ガバナンス体制では、社外取締役比率は8名中4名と50.0%。また女性取締役は1名です。

Plan 中期経営計画

 同社は「売上総利益CAGR20%以上10年継続」をなんと3年連続で達成しており、中期経営目標「YOSHIDA300」では、市場環境と業績を踏まえ、新たに「売上高300億円」、「EBITDA(Non-GAAP)25億円」、営業利益年間成長率+10%以上」を掲げています。

 その実現に向けて、■既存事業では主軸であるマッチング事業のアカウントセールス体制による、クライアント1社あたりの契約単価向上および売上・利益の拡大、■SaaS事業では、機能追加および販売パートナー拡大による未開拓業種への契約拡大、■M&Aでは、マッチング事業と親和性が高い事業への規律ある投資、■人材育成では、研修を通じた次期経営人材の輩出と人的資本経営による企業価値向上に取り組んでいます。

近年では、急速に普及する生成AI(人工知能)関連の需要を取り込むため、AIエンジニア仲介にも注力するなど、より一層同社の成長に弾みをつけています。

Out Look まとめ

 クラウドワークスの優位性は、今後ますます成長が期待される市場において、日本最大級の案件数とユーザー数を誇り、幅広いカテゴリーと充実したサポート体制を提供することで構築した実績と信頼です。

「世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる」というビジョン。そして「個のためのインフラになる」というミッションのもと、独自の成長戦略を推進する同社の企業姿勢は「◎」です。

 その他注目の「クラウドソーシング、求人情報、人材、IT関連」テーマ株

ランサーズ(4484)
フリーランスと企業の外注先を仕事領域でマッチングさせるプラットフォーム事業を運営。

テラスカイ(3915)
クラウドシステムの導入支援や開発。セールスフォースと提携。大企業、AWS向け拡大。

JTP(2488)
外資系IT企業の保守点検受託からIT研修事業などにシフト。AIソフト開発も。

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