失敗も遠回りもすべて「経営判断力」の土台になる。勝友美が語る、働く女性が人生を勝ち抜くための長期戦略
「お金を稼ぎたい」という動機だけで走り出すと、逆境で必ず足元が揺らぐ。勝友美氏は「まず、何のために働くかを決めることだ」と断言する。目的さえ明確であれば、一時的な売上の低下も冷静に分析でき、収益は後からついてくる指標に変わるからだ。
目的を決めて走り出したとしても、道は平坦ではない。起業当初の数々の失敗や挫折を、彼女はいかにして「最強の経営判断力」へと昇華させてきたのか。本稿では、困難を糧にするマインドセットと、働く女性が人生を勝ち抜くための「キャリアとお金の長期戦略」に迫る。全4回の第4回。
みんかぶマガジン連載「バリキャリ女性社長のワークライフ・ルール」第4回
目次
勝友美の働くルール——「何のために稼ぐか」「何のために働くか」をまず決める
「お金を稼ぎたい」を起点に仕事を選ぶと、売上が落ちた時や思うように事業が伸びない時期に、判断の軸が揺れる。しかし「女性がスーツを着てキャリアを積む文化をつくる」「人に自信を提供できるブランドを育てる」といった目的が決まっていれば、収益はその目的を追いかけた結果としてついてくるものだ。そのとき初めて、お金は不安の源ではなく、進んでいる方向が正しいかを測る指標に変わっていく。売上が落ちた時期でも「なぜうまくいっていないのか」を目的に照らして冷静に分析できる。その積み重ねが、長期で見た時の収益の差になっていく。
この「目的を先に決める」という考え方は、仕事だけでなく、キャリアと生活の両立という問いにも当てはまると、勝社長は言う。今は仕事に集中するのか、それとも家庭や出産を優先するのか——どちらを選ぶかで悩み続ける女性は多い。しかし自分が何のために働くかが決まっていれば、その問いへの答えは自動的に出てくる。迷いが生じるのは、目的がまだ決まっていないサインだ。
「まず、自分がどんな生き方をしていると一番充実して幸せなのかを明確にする。そうすると、世間の声はただの雑音にしか聞こえなくなっていく。バランスを取ろうとするから迷う。振り切ってしまえばいい」
これは精神論ではなく、目的が決まれば、そもそもバランスを取る必要がなくなるということだ。