みんかぶプレミアム特集「大阪沈没~名古屋に完敗、福岡に抜かれる」

古今、「西の東京」と並び称される西日本の中心都市「大阪」。開催まで900日となった大阪万博に、その後に誘致が期待されるIR構想など、注目イベントが目白押しだ。だがその「大阪」も、近年は、さまざまな分野で東京への一極集中が進み、地盤沈下が喧伝されている。旧態依然の大阪財界、有力企業の東京移転、名古屋に抜かれたエリアGDP、インバウンド頼みで育たないベンチャー企業……。課題が山積しているのが「大阪」の現状だ。みんかぶマガジンでは「大阪」の現状と将来への改善点などを、各分野の有識者とともに全国のユーザーに提示したい。
#1 「都会化できぬ」大阪に限界説…成長戦略は「観光事業」のみ!「ものづくり」が消え、止まらぬ地盤沈下
【第1回:11/25(金)公開】… 小倉健一(ジャーナリスト)
10年前の維新旋風以来、大阪の政治は変わったと言われる。再び、大阪を起点として日本を活力のある社会に。そんな幻想を抱いた府民も少なくない。では現実に、大阪はどのように変わったのか。大阪の政治、経済のいまと今後の課題を伝える。
▼新型コロナ対応に失敗した維新政権
▼大阪から企業の流出が続く本当の理由
▼大阪の「ものづくり」はどこへ行った?

#2 住友・関電が30年トップを独占…大阪経済にブレーキをかけ続けた大経連の大罪「次々と東京に移転」
【第2回:11/26(土)公開】… 氷室研(経済ジャーナリスト)
大阪経済の地盤沈下が止まらない。地域GDPで愛知に抜かれ、福岡がすぐ後ろに迫っている。大阪・関西万博で起死回生を目指すが、そんな中、一つの課題として浮かび上がってきたのが、経済の担い手たる大阪・関西財界のあり方だ。
▼次期会長有力候補を襲うネガティブ報道‥「なぜこの時期に?」
▼30年間、2グループでトップを独占
▼高度成長期の成功体験を引きずっていては大阪経済の再生は望めない

#3 50年間「ひたすらジリ貧」の大阪経済…本当に最後の起爆剤「万博」「カジノ」「ライフサイエンス」の大きな賭け
【第3回:11/27(日)公開】… 若林厚仁(日本総合研究所・関西経済センター長)
大阪経済再生の切り札と期待される2025年大阪・関西万博。ここにきて、建設コストの上昇や跡地のIR利用などで賛否の声が上がっているが、実際の進捗状況はどうなのか。その後の経済再生への道筋は見えているのか。大阪経済研究の第一人者が解説する。
▼2000年初頭の「パネルベイ構想」はアジア勢に完敗
▼経済界では万博機運が盛り上がりつつあるも、心配なのはさらなるコスト上振れ
▼医療と研究機関、大阪の強みを活かして万博後の経済再生ビジョンの確立を

#4 大阪観光局長「飛田新地を訪日客に紹介」安心安全の確認が条件、キャバクラも…ぶっ飛び大阪インバウンド新戦略
【第4回:11/28(月)公開】… 溝畑宏(大阪府観光局局長)
水路があり、古い街並みがあり、「食い倒れ」の食文化があり、人々の人情があり…。あまたの批判はあれど、いまの大阪の強さは観光業のポテンシャルの高さにあることは間違いない。大阪市の名物観光局長が語る、大阪活性化のプランとは?
▼大阪をLGBTQフレンドリーに…西の2丁目「堂山」への期待
▼外国人は本当はキャバクラに行きたいんや…飛田新地の価値
▼2023年、インバウンドはコロナ前水準に…大阪をアジアのシリコンバレーに

#5 「もう、アカン」ついに大阪を捨てたパナソニック…ソニーと雲泥の差に”どうしてこうなった”
【第5回:11/29(火)公開】… 関慎夫(「経済界」編集長)
西のパナと東のソニー。日本を代表する両雄だが、現在の事業業績は対照的だ。長年家電メーカーの取材を続ける経済ジャーナリストが、シャープを加えた家電大手3社それぞれの現状を解説、東西企業でなぜこれほどの差がついてしまったのかを解き明かす。
▼円安直撃の電機業界も、業績は東西で明暗分かれる
▼10年たっていまだ「道半ば」のパナソニック事業構造改革
▼大阪の矜持が足かせに‥「従来のモノづくり文化では世界に勝てない」

#6 インチキ広告スシロー、焼身自殺くら…大阪発祥・回転寿司チェーンの限界「顧客第一の認識薄く」
【第6回:11/30(水)公開】… 氷室研(経済ジャーナリスト)
回転ずし発祥の地、大阪。その大阪に拠点を置く、業界トップ企業に不祥事が続出している。なぜ、そうした事態に陥ってしまったのか。業界事情に精通した経済記者が、ルール無視の熾烈(しれつ)な競争が続く大阪回転ずし業界の内情を伝える。
▼曲がり角を迎えた外食「勝ち組」の大手回転ずしチェーン “仁義なき戦い”
▼低価格競争のしわ寄せは経営者ではなく労働者に
▼ついに姿を消した「100円皿」‥回転寿司は消費者の信頼を取り戻すことができるのか

#7 「大阪は何も変わらない」浪速の商人が嫌うベンチャー精神…なぜ起業家が集まらないのか
【第7回:12/1(木)公開】… 松田小牧(ジャーナリスト)
パナソニックに江崎グリコ、シャープにキーエンス……。大阪はこれまで、幾多の有力企業を輩出し、日本経済をけん引してきた。しかし1980年代以降、大阪発祥の有力企業の名はほとんど聞かなくなっている。なぜ、大阪で有力企業が生まれないのか。
▼「大阪はなにも変わらない。変わったのは東京」と在阪ベンチャー経営者
▼かつてはベンチャー支援の先駆けも、今では投資家も専門人材も圧倒的に不足
▼東京の真似をせず、大阪はとことん「暮らし」に向き合うべき

#8 「選挙5連敗中」「後期高齢者議員ばかり」…大失速、中身空っぽ、維新の会はもう無理だ
【第8回:12/2(金)公開】… 小倉健一(ジャーナリスト)
近年の大阪の停滞感を生んでいる原因のひとつは政治への失望、特に一時期は府民の期待を集めた日本維新の会の国政の舞台での低迷ぶりがある。日本維新の会のムーブメントはこのまま終わってしまうのだろうか。起死回生の芽はあるのか。
▼「大阪の壁を破る」…維新が打ち出した地方議員600人目標の現実味
▼頓挫した名古屋・河村市長率いる減税日本の吸収統合計画
▼野党第一党になったと喜ぶが、比例区に並ぶのは?

#9 「人と人の距離が近い大阪は日本ではなくアジアである」‥マレーシア人の私が感じる大阪という街の居心地の良さ
【第9回:12/3(土)公開】… リム・カーワイ(映画監督)
様々な分野で東京への一極集中が続き、存在感を失いつつある大阪。だが、そんな大阪を拠点に映画を撮り続ける一人のマレーシア人映画監督がいる。客観的に見て、大阪とはどんな街なのか。東京とはどう違うのか。アジア人の目線で、この街の魅力を語ってもらった。
▼東京にはない、大阪ならではのカオスな雰囲気に惹かれる
▼万博は大阪文化を世界に発信するきっかけにして欲しい
▼失って欲しくないのは大阪人の “人間性”

#10 『ルポ西成』4年後…観光地化、迷惑ユーチューバー横目にドヤで12年クソゲーに勤しむ生活保護受給オヤジ
【第10回:12/4(日)公開】… 國友公司(ルポライター)
日本最大のドヤ街、西成区あいりん地区。近年、インバウンドやコロナ禍などで街の姿は変化しつつあるが、果たして住人たちの生活は? 4年前、大反響を起した『ルポ西成』の作者が再びこの地を訪問。はたして西成は変わったのか、変わらないのか。
▼コロナ禍により西成に移り住んだ “新住民” たち
▼YouTuberが西成を「せんべろタウン」に
▼それでも4人に1人の受給率…ドヤに引きこもる生活保護受給者たち

#11 幻となったTPP誘致構想…「いまの大阪は私が選んだ大阪ではない。東京の物まねだけをしていては衰退するのみ」
【第11回:12/5(月)公開】… ロバート・D・エルドリッヂ(政治学者)
かつての輝きを取り戻したい‥。そんな風に思っているのは、実は大阪に住む日本人だけではない。英語教師として来日30年。以来、災害支援など、様々な立場で様々な社会提言を続けてきた在関西アメリカ人政治学者の目に映る、大阪の現状への歯がゆさとは。
▼堺から来た日本人留学生の縁で、東京ではなく関西に着任
▼TPP本部の大阪誘致を立案…実現していたら今ごろは
▼「うめきた」に小規模研究機関のネットワーク拠点を

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