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「PERが下がっているなら、躊躇なく買い増す」“億り人”バリュー投資家が重視する「適正価格」の目安

(c) AdobeStock

 「株で負ける人は、安い時に売らされている」。そう断言するバリュー投資家・某哲也さんが最も重視するのは、テクニック以前の「基本」への忠実さです。

 暴落局面でも狼狽せず、むしろ好機と捉えるための底値の読み方とは・・・。バリュー投資家が陥りがちな「利益確定の早すぎ」をどう防ぎ、いかにして上値を追うのか。

 揺るぎない投資家心理を支える、独自のルール作りについて伺いました。インタビュー連載全2回の最終回。

目次

原材料高騰で利益圧迫・・・見るべきは?

ーー日経平均株価は5万円の大台を超え、6万円へと迫りました。この局面で、いま意識的に手を出さない分野などはありますか?

 半導体銘柄など、テーマ株を上手く保有して年初来で100%を超えて盛り上がっており羨ましいなと感じることもありますが、それは自分が扱うべき銘柄ではないので手を出していません。どれほど活況であっても、自分のルールに合わない分野は買わないようにしています。

ーー原油高などの情勢不安を理由に、保有株を売却することはないのでしょうか?

 原油高が5年10年と続くかは分かりませんし、いつかは反転します。原材料費の高騰は一時的に利益を圧迫しますが、そこで見るべきは「価格転嫁する力がある企業かどうか」です。

 適切な値上げができる企業なら、翌年以降は利益が回復しますし、原油価格が下がればむしろ利益率は向上します。そうした企業であれば、原油高のニュースで株価が下がる局面は、絶好の買い増しチャンスです。「ニュースになってから売る」のでは、既に価格は下がっており、判断として遅すぎると考えています。

ーーいわゆる“高市銘柄”などで、某哲也さんのスクリーニングを通過したものはありましたか?

 “高市銘柄”として騒がれる前に建設株などを実際に保有していました。ただ、インフラ整備などの政策期待で急騰した際、私の中では割高な水準に達したため、既に売却済みです。その後さらに上がりましたが、それは結果論。自分の中で「高い」と判断したら、そこで利益を確定させるのが私のスタイルです。

 三菱重工のような、元から高い評価(割高な水準)がついている銘柄は、テーマに関わらず持つことはありません。ニュースになった時点で私にとっては買うタイミングではなく、むしろ売るタイミングに入ります。

割高の水準は?

ーー自身の中で割高だと判断する基準はどこにあるのですか?

 主に「PER(株価収益率)」と「配当利回り」の二つを重視しています。PERについては市場全体の一律の数字で見るのではなく、銘柄ごとに管理しています。たとえば、ある銘柄の過去10年の推移を見て、PERが8倍から10倍の間で動いているとします。その場合、10倍に近づけば「割高」と判断して売り、8倍に近づけば「割安」と判断して買いに動きます。

バリュー株に投資をする理由

ーー自身のルールを徹底して守ることが、不安定な相場でも振り回されないコツなのでしょうか?

 株をやる上で最も大事だと思っているのは基本である「安く買ってなるべく高く売ること」です。

 しかし、投資で負けている人は安いときに売っています。これを防ぐには、もともと「割安なもの」を買っておく必要があります。自分の中で「これ以上は下がらないだろう」という底値のラインが分かっていれば、買った価格より下がっても平気で持っていられます。

 ところが、底が見えないグロース株などは、下げ出すとどこまで行くか分からず、不安になって売ってしまう。かといって持ち続けるのが必ずしも正解ではなく、グロース株は適切な損切りも求められ難易度は高めです。だからこそ、私はグロース株には手を出さず、底値の予想がつくバリュー株を持つことを意識しています。

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この記事の著者
某哲也

某哲也(@19830128to ) 29歳までに貯めた1000万円を軍資金に、高配当バリュー株を基盤とした「レバリュー投資」を実践。時にはレバレッジを味方につけて攻めの投資を行い、資産を着実に増やしています。幼少期からの金融教育に関心を持ち、「5歳から始める金融・投資教育」を執筆中。今年2月中に発売予定。現在は5億円を運用中。

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