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今は無理に動く時ではありません・・・元手100万円→数千万円にした短期売買強者が初心者にオススメする「有事の動き方」

(c) AdobeStock

本稿で紹介している個別銘柄:XLE(Energy Select Sector SPDR Fund)

 100万円の元手が数千万円に。しかし、執着した1つの銘柄で3000万円を失うー。そんな急騰・急落を経験しながらも堅実に資金を増やし、短期売買の強者となった村居孝美さん。

 そんなトレーダー歴が長い彼でさえ、「今は、稼ぐこと以上に生き残ることが最優先」と言います。指数取引とFXの違いや、今注目すべきセクターなどについて語っていただきました。インタビュー連載全2回の最終回。

目次

「売り」への転換とエネルギー投資の勝機

ーー1本目の記事では、軍事リスクを考慮して売買のロジックを見直しているというお話を伺いました。今回は株やFXの判断基準について伺います。現在は、買いと売りのサインをどのように判断されていますか? 

 まずシステムトレード(シストレ)に関しては、日経平均先物の売り戦略を多めにし、買い戦略はかなり絞っています。上昇トレンドに乗るロジックを引っ込めている状態です。

ーーその「売り多め」の戦略は、いつまで継続される予定でしょうか?

 基本的には、現在の戦争リスクが収束するまでです。テクニカル分析で見たときに、チャート上に綺麗な反転の形を描くまでは、売り優勢の態勢を崩しません。判断材料としてはダウ平均と日経平均のチャートを注視しており、ここが反転すれば景色は一変するでしょう。

 同時にニュースなどのファンダメンタルズも重要です。情勢が動けば、今は上昇しているエネルギー株などの動きも変わります。その「一変する瞬間」を見極めることが、今の相場では不可欠です。

原油CFDの現状と、仕掛けるべき「次の一手」

ーー原油の先物やCFDについて、現時点でも「買い」で入るべきタイミングでしょうか。

 私自身、現在は原油CFDのトレードを一時的に停止し、静観しています。というのも、現在は市場全体に「まだ決定的な破綻には至らないのではないか」という一時的な安堵感が漂っており、価格の動きが止まってしまっているからです。一度大きく上げた分を吐き出し、ニュースの内容に左右される横ばいのレンジに入っています。

 今は無理に動く時ではありません。ニュースによって情勢が再び動き出し、トレンドが明確に再開したのを確認してから、改めてエントリーのタイミングを測るべきだと考えています。

ーートランプ米大統領としては、今年の中間選挙に向けて株価を下げたくないという思惑もあるのでしょうか。

 本音では株価を上げたいはずです。しかし、今はそれを上回る地政学リスク、いわゆる戦争リスクが重石となって下げている。政治的な思惑と地政学的な現実がせめぎ合っている状態です。

「有事の円買い」はもう古い?

ーーかつては「有事の円買い」という言葉もありましたが、現在は日本円の安全資産としての地位はどうでしょうか。

 今はかつてほど「有事の円」を強く感じることはありません。円も買われないわけではありませんが、今はドルの強さが圧倒的です。まさにドルが最強の安全通貨として君臨しているのが今の相場の特徴です。

 そして、このような有事の局面で痛感したのは、シストレの限界です。シストレは過去の統計に基づいたロジックで動くため、今回のような突発的なファンダメンタルズの激変には対応しきれず、パフォーマンスが悪化しがちです。

ーーこの不安定な情勢下で、あえて初心者が利益を狙うとすれば、どのような選択肢がありますか?

 初心者の方であれば、S&P 500の構成銘柄のうち、エネルギーセクターの主要企業に分散投資できるETF「XLE(Energy Select Sector SPDR Fund)」などが有力な選択肢になるでしょう。

 日本はエネルギーの大部分を輸入に依存しているため、有事の際の原油価格高騰は国内経済に大きな打撃を与えます。しかし、投資としてこうしたセクターをポートフォリオに組み込んでおけば、物価高による資産の目減りをカバーするヘッジの役割を果たしてくれます。

 一方で、S&P 500指数そのものについては、現在は売り戦略が有効な局面だと見ています。私自身のシステムトレードでは現在、S&P 500の売り専用ロジックの構築を検討中ですが、一過性の混乱であれば、無理にエントリーせず「休む」という選択をすることも、初心者にとっては立派な戦略です。

 長期的な年足チャートで見れば、現在は一時的な調整の範囲内かもしれませんが、短期的には明確な下降トレンドです。米国株が崩れれば、日経平均もその影響を免れることはできないと分析しています。

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