新築か中古か、その決断が「詰む人」と「稼ぐ人」の境界線になる。狂乱相場を勝ち抜くための都内狙い目エリアとマンションの実名
「予算の限界を感じて、家を買うのを諦めかけている」――そんな焦りを感じているビジネスパーソンは少なくないだろう。マンション高騰の波に乗り遅れたと嘆く前に、正しい戦略を持ち、冷静に市場を見渡すことが重要だ。
本稿では、不動産ブログを運営し、本業で商業不動産の売買を手がける傍ら、自らも売買を繰り返してきた実戦派の餅つき名人氏が、自分たちの身の丈に合い、かつ将来への投資にもなる“最適解”を包み隠さず公開する。今回は、賃貸派だった氏がマンション購入に目覚めたきっかけから、今の相場で「新築」が陥りやすい致命的な罠、そしてプロが密かに注目している資産価値向上が見込める具体的なエリアの実名までを語っていただいた。全5回の第1回。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐ――シン富裕層への黄金ルート」の一部です。
目次
賃貸派だった私がマンションに目覚めた瞬間
私はこれまで約8年間のうちに、4回のマンション購入と3回の売却を経験してきました。しかし、もともと私は筋金入りの「賃貸派」でした。不動産で儲けようなどという考えは、全く持ち合わせていなかったのです。
当時の私は、決して飛び抜けた高収入で資金に余裕があったわけではありません。むしろ「入ってきたお金は、入ってきた分だけ使ってしまう」タイプであり、自他共に認めるごく普通の“庶民”でした。
転機となったのは、妻の希望を叶えるために初めてマイホームを購入したことでした。マンション購入について、右も左もわからなかったことに加え、妻との意見の相違もあり、ブログに記録したほどの壮絶な悪戦苦闘の末に、都内東側エリア(総武線沿線)の中古マンションを選びました。
初めて数千万円の住宅ローンを組んだ際は、「とんでもなく高い買い物をしてしまった」と震えたものですが、結果的にこの1軒目の購入が、私の不動産に対する価値観を変えることになります。
これまでに何度もマンションを購入してきましたが、私は今でも賃貸住まいに肯定的です。過去に売却した部屋と全く同じ間取りの賃貸に住んだことがありますが、日々の生活を送る上で不都合は全くありませんでした。
ネット上では賃貸住まいを格下に見る偏見がありますが、気にする必要はありません。居住形態(購入か賃貸か)が、人生の幸福度に与える影響は皆無だからです。
一方でマンションの購入ノウハウをブログで発信している立場として、マンションを1回購入しただけではその理論に説得力が伴わないのも事実です。特に出口戦略である売却を経験しないで購入を語っても、そこに信憑性は宿りません。
そこで、1軒目の購入から2年経たずして自宅マンションの売却と2回目のマンション購入(今度は新築)を決意したのですが、そこで得たのは、住みながらにして資産価値が上がり、売却すれば手元に資金が残る。家は単なる「消費・負債」ではなく、強力な「資産」になり得る。という強烈な実体験でした。この驚きが、私をマンション投資の世界へと強く引き込んでいったのです。
数千万円の借金が「日常」に変わる恐怖と快感
初めて住宅ローンを組む時、数千万円という借金の額に恐怖を感じない人はいないでしょう。「本当に返せるのだろうか」と夜も眠れない日々を過ごすかもしれません。しかし、人間の慣れとは恐ろしいものです。
実際にマンションを買って住み始めてみると、数千万円の借り入れがあるという事実すら日常の中に溶け込み、毎月の支払額もただの「当たり前の固定費」へと変わっていきます。そして、一度このハードルを超えて売却益を手にしてしまうと、マンション購入はもはや「洋服やカバンを買うようなショッピング感覚」に近いものへと変貌していくのです。
新しい物件を探し、内見やモデルルームに行き、ローンを通す。このプロセス自体が楽しくなり、アドレナリンが出るようになります。ブログの信憑性を確保することが目的だったはずが、いつの間にか、マンションを購入すること自体に価値を見出すようになっていたのです。
しかし、マンション価格が異常な高騰を見せている今の時代、ただアドレナリンに任せて「とりあえず新築」に飛びつくのは極めて危険です。次項からは、なぜ今の相場で新築が罠になり得るのか、そしてどこに活路を見出すべきかをお話しします。