円安が株価の支えに?「億り人」投資家が注視する「この局面で強い」銘柄

本稿で紹介している個別銘柄:INPEX(1605)、商船三井(9104)、K&Oエナジーグループ(1663)、北海道ガス(9534)、Jパワー(9513)、ENEOSホールディングス(5020)
イラン・イスラエル間の紛争で世界市場に緊張が走る中、日本国内でもホルムズ海峡閉鎖の懸念や日経平均株価の急落を受け、先行きへの不安が広がっています。
投資家はこの不確実性とどう向き合うべきなのか。今回お話を伺うのは、数々の歴史的暴落を経験し、そのメカニズムを著書『暴落大全』(KADOKAWA)にまとめた長期投資家・はっしゃんさん。
不安定な相場においても振り回されないためのコツ、はっしゃんさんのような「億り人」投資家になるために必要な3ステップなどについて伺いました。
目次
ここは大事!避けるべき条件は?
ーーはっしゃんさんは「あえて買わない」銘柄や、避けるべき条件はありますか?
個別銘柄で言えば、やはり業績やチャートが右肩下がりになっている会社は避けます。最近の情勢を加味して「戦争だからこれを買ってはいけない」という厳密なルールがあるわけではありませんが、より優位性の高い、上昇が見込める銘柄に資金を向けるのが基本です。
むしろ、戦争の影響でインフレが進むことを考えれば、日本円をただ銀行に預けておくよりは、何かしらの株を保有していた方がリスクヘッジになると言えます。
ーー現在は円安が進んでいます。今後、再び円キャリートレードによる混乱が起こる可能性はありますか?
円キャリーが巻き戻るには円高への転換が必要ですが、現状はむしろ円安が進んでいます。足元では内需株やグロース系の銘柄にも資金が還流し始めている状況です。
現在の局面は、どちらかと言えばトランプ関税ショックに近い状況かもしれません。原油価格の上昇懸念がある中で、企業が業績への影響を恐れて賃上げに消極的になれば、日銀も利上げが難しくなります。その結果、再び円安傾向が強まり、それが逆に株価を押し上げる要因になっています。
ーー円安が株価の支えになっているということですね。
資源価格が上がる局面では、通貨の価値が下がる一方で、株は資産と見なされるため、価値が上がりやすくなります。インフレ下では現金の価値が目減りするため、相対的に株価が上昇するという構図です。
ーー中東情勢が緊迫する中、今後強みが期待できる銘柄はどのあたりでしょうか?
この局面では毎回パターンが決まっており、基本的にはエネルギー関連銘柄が強くなります。過去、ロシアがウクライナに侵攻した際もそうでしたが、いわゆる有事の銘柄はこうした局面で強さを発揮します。
具体的には、INPEX(1605)や商船三井(9104)などが挙げられます。INPEXなどはすでに株価が上がっていますが、情勢が悪化すればするほどヘッジ銘柄としての側面が強まります。


他では、住石ホールディングスは国内炭鉱からは撤退しましたが、海外炭鉱に権益を持っています。石油がダメなら石炭があるじゃないかということで株価も上昇し始めていますが、原油価格次第です。

他にも、K&Oエナジーグループ(1663)、北海道ガス(9534)、Jパワー(9513)、ENEOSホールディングス(5020)、といった石油・ガス、そして電力セクターは注目されやすいですが、長期的にどうかは分かりません。



