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「いい会社」を買う人がなぜ勝てないのか…著名トレーダーが明かす本命株より確実な“資金の連想ゲーム ”

窪田剛
(c) AdobeStock

 株式投資では、「業績のいい会社を買う」「割安な銘柄を探す」アプローチが王道とされている。しかし、実際には「最高の決算だったのに株価が下がる」「好材料のニュースを見て飛び乗ったらそこが天井だった」と頭を抱える人も少なくない。

 投資家・トレーダーの窪田剛氏は、企業の中身そのものよりも、実際に市場の資金が集まっているかを最優先し、1日の売買代金が30億円以上の銘柄に絞り込んでトレードを行っている。

 今回は、「逃げたい時に逃げられる」流動性ルールを大前提としたうえで、「資金の流れ」「テーマの波及」「休む判断」といった、激動の2026年相場を生き抜くための実践的な銘柄選定術を解き明かしていく。インタビュー連載全2回の最終回。

目次

「資金が集まっているか」だけを追う

ーー銘柄選びで「売買代金30億円以上」を重視する理由を伺いました。具体的な銘柄選定の方法をお聞きします。ランキング上位を買うだけでは不十分なのでしょうか。

 私は「いい会社」を探すのではなく、流動性が担保された銘柄の中から、実際に資金が集まっているかを中心に追っています。

 そして、単にランキング上位で上がっている銘柄にエントリーするわけでもありません。私は各種ランキングを、「どこに資金が集まり、どこから逃げているのか」という資金の流れを読むために使っています。

 例えば、2026年2月の相場を振り返ると、売買代金ランキングの上位20銘柄のうち半数がAI関連企業で占められていました。ここでAIへの巨大な資金流入が日経平均を牽引していた事実を読み取ります。

 同時に注目すべきは、非鉄金属やデータセンターのインフラ関連など、一見するとAIとは無関係に思える分野にも資金が波及し始めていた点です。

 テーマのど真ん中を買うだけでなく、集まった資金が次にどの順番で流れていくのか。その波及効果を観察することが重要になります。

本命銘柄だけを見ている人は、次の波に乗れない

ーーAI半導体が主役でありながら、その周辺にまで目を配ることが大切なのですね。とはいえ、一番上昇幅が大きい「本命」をピンポイントで当てにいく方が効率的なようにも思えます。

 本命に乗れれば一番ですが、そこだけに固執すると次のチャンスを見落とします。

 2月からこれまでの動きを見ると、主役のAI半導体テーマは維持されつつも、資金の行き先は半導体本体にとどまりませんでした。
 
キオクシア、アドバンテストから始まり、フジクラ、古河電工、JX金属、住友電工といった素材やインフラ分野へと明確に資金が広がっていき、さらには村田製作所や太陽誘電などの電子部品、そしてまたキオクシアへというように資金が移っていったんです。

 半導体を作るための素材、そしてそれを動かすための電力インフラというように、連想ゲームのように資金が流れていきました。

 4月には、キオクシアの月間売買代金が23.07兆円規模に膨らみ、株価も1カ月で約96.8%上昇する凄まじい動きを見せ、AI半導体関連が日経平均6万円台への到達を牽引しました。

 隠れた本命を必死に探すよりも、すでに巨大な資金が集まっている場所から、次にどこへお金がこぼれ落ちていくのか。その周辺領域を探す方が、銘柄選びとしてはるかに確実性が高まります。

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この記事の著者
窪田剛

実業家、株式トレーダー。 1981年、長野県生まれ。 大学卒業後、専門商社のベンチャーに就職。経理・経営企画・IPO関連業務に携わり、東証マザーズへの上場を経験。その後、学生時代から取り組んでいた株式トレードを専業として独立する。オンライン株式スクールの「株の学校ドットコム」および「カブケーションズオンラインスクール」で講師を務める。 トレードを一から解説した著書『株の学校』シリーズ(高橋書店)は累計30万部を突破。eスポーツや宇宙事業、医療関連企業に出資するほか、福島県における雇用創出支援、アフリカ・ガーナのスタートアップへの出資など、エンジェル投資家でもある。

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