教育資金でお金がない・・・家計再生コンサルタントが教える老後資金に困らないために親がすべき「責任」の取り方

物価が上がり、金利が上がり、学費も上がる。給料は上がらないのに、支出だけが増えていく。30代〜40代のビジネスパーソンが直面しているのは、かつてない「三重苦」の時代だ。
特に深刻なのが教育費である。15年後、子どもが大学に入るころには授業料はいくらになっているのか。今のペースで貯蓄や投資で、本当に資金が用意できるのだろうか。そんな不安を抱える親は多い。
「わが子に教育費を出しすぎると、自分の老後資金が足りなくなります」
家計再生コンサルタントとして3万件以上の家計相談に応じてきた横山光昭さんはこう警告する。晩婚化が進んだ結果、60歳以降で子どもが大学生という世帯が珍しくなくなった。人生100年時代の老後資金と高騰する教育費に、私たちはどう備えればいいのか。連載全3回の最終回。
目次
貯める仕組みは「口座を複数用意」から
日本社会はインフレ時代に突入し、貯金をしているだけではお金の価値が目減りしていく時代になりました。では、具体的に教育費や老後資金はどうやって貯めていけばいいのか。
「教育費を貯めようと思っているのに、なかなか貯まらない」という相談を受けることがよくあります。毎月貯金しようと思っているのに、気づいたら使ってしまっている。
なぜお金が貯まらないのか、それは皆さんの意志が弱いからではなく、貯めるための「仕組み」が整っていないからです 。多くの方は生活費を使い、月末に余ったら貯金しようと考えますが、これではいつまで経ってもお金は残りません 。確実に貯めるための唯一のルールは、使ってから貯めるのではなく「貯めてから使う」こと。つまり、収入があったらまず先に貯蓄分を差し引く「先取り貯蓄」を徹底することです 。
お金の流れを管理しやすくするために、私は目的別に口座を3つに分ける「3つの口座(袋)」という考え方を提唱しています 。
まず1つ目は、日々の生活費を入れる「使う口座」です。ここには手取り月収の1.5カ月分を目安にキープします 。
2つ目は、病気や急な出費、そして数年以内に使う予定の教育費などを確保する「貯める口座」です。ここには月収の6カ月〜1年分を貯めることを目指しましょう 。
そして、3つ目が、3年以上使わない将来のための余剰資金を運用する「増やす口座」です 。このように目的別にお金の置き場所を分けることで、「このお金は使ってはいけない」という意識が自然と働き、生活費の口座が減っても大切な教育費や老後資金が守られるようになります 。
さらに効率よく資産を築くには、それぞれの口座の特性に合わせて「新NISA」と「iDeCo」を使い分けるのが賢明です 。教育費のように、子供の成長に合わせて使う時期が決まっている資金は、いつでも換金できる流動性の高い「新NISA」での準備が向いています 。一方で、老後資金づくりが目的ならば「iDeCo」を優先しましょう。原則60歳まで引き出せないという強制力が確実な備えとなり、全額所得控除という非常に大きな節税メリットも享受できます 。