株式投資は「1日10分」でいい!AIに任せるべき“面倒な9割”と、それでも人間がやるべき“1割”とは
「個別株で勝つには、企業の決算を読み込み、一日中チャートを見ていなければならない」。そんなイメージを持つ人も多いのではないだろうか。しかし、現役プログラマーで、投資とAIを融合させた”新しい投資手法”を提唱する投資家Go氏は、「投資の9割はAIに任せていい」と話す。AIに何を任せ、人間は何を判断すべきなのか。投資家Go氏が、AIを活用した株式投資の方法を解説する。全3回中の1回目。
※本稿は投資家Go著『AIに9割まかせる ほぼほったらかし株式投資 株価が3.53倍、利益253万円に爆増!』(KADOKAWA)から抜粋、再構成したものです。
投資に時間をかけないからこそ、資産が増え続ける
株式投資で勝つためには、一日中パソコンに張りつき猛勉強を重ねる必要はまったくありません。むしろ、投資に時間をかけないからこそ継続でき、資産が増え続けるという逆説が存在するのです。苦労を手放し、楽をして勝つ秘訣をお伝えします。
多くの投資家は、血のにじむような努力を重ねれば重ねるほど、株式市場で優れた結果を出せると固く信じ込んでいます。分厚い企業情報誌を隅から隅まで読み込み、複雑で難解な財務諸表を徹夜で分析し、複数のモニターにさまざまな指標を表示させて市場の動きを常に監視し続ける。
こうした多大な苦労こそが、株式投資で勝つための唯一の道であり、必要不可欠な条件であると広く誤解されている傾向があります。一度投資に挑戦して挫折してしまった人の多くも、こうした険しい道を歩もうとして息絶えてしまったのではないでしょうか。
しかし、これとはまったく逆のアプローチで勝ち続けている人もいます。彼らは投資に必要な作業を、本当に重要なわずか1割程度にまで絞り込んでいて、残りの9割を占める面倒なデータ収集や複雑な業績分析、日常的な相場の監視については、すべてAIなどの最新テクノロジーにまかせてしまっています。システムを活用して徹底的に楽をすることで、投資に対する精神的および肉体的なハードルを大きく下げているのです。
人間が本来行うべきは、AIが出した客観的なデータに基づき、あらかじめ設定されたシンプルなルールに従って最終的な決断を下すことだけです。
投資は短距離走ではなく、何十年にもわたって走り続けるマラソンのようなものです。苦しい努力を無理に強いる手法は決して長続きしません。プレッシャーから解放され、自然と複利の力で資産が大きく増えていく理想的な状態を作り出すためには、無駄な勉強や複雑な分析への執着をきっぱりと捨てる勇気を持つことが、最も重要になるのです。
AIが担当するのは「情報の処理」
まず、AIと人間の役割分担について紹介します。
銘柄選びに必要な、企業の財務諸表や決算資料などの膨大なデータ処理の大部分(9割)を、AIにまかせます。これにより、人間は最も重要な「ルールの設定」と「最終的な決断(1割)」に集中できます。
【AIが担当する9割の作業】
AIには、人間が処理しきれない膨大な情報を整理し、条件に合ったものを提示する「超優秀な部下」として働いてもらいます。
1.有望な銘柄の抽出(スクリーニング)
人間があらかじめ初期設定した条件(業績が伸びているか、移動平均線が上向いているかなど)に従って、約4000ある上場企業の中から勝つ確率の高い銘柄を自動で探し出します。
2.購入可能か把握するための決算資料や財務データの分析・要約
人間が読むには時間がかかる分厚い決算資料やニュース、企業の財務状況などを読み込ませて、必要な情報をわかりやすく整理・要約させます。
3.銘柄選定のための客観的な条件評価(スコアリング)
設定したルールに基づいて、その株が現在どれくらいの点数(状態)なのかを、ブレが出る原因となる人間の感情を交えずに、客観的に評価してもらいます。
人間は「ルールの設定」に注力
【人間が担当する1割の作業】
人間は、AIに正しい指示を与え、AIが出した結果をもとに最終的な決断を下す責任を負います。
1.前提条件(ルール)の決定とAIへの入力
AIに「どのような株が儲かるのか」(利益の成長、PERの基準、チャートの形など)という、正しい勝ち方のルールを教え込みます。
2.指標の「意味」の理解
AIはデータを提示することはできても、「なぜ上がるのか」「なぜ下がるのか」という本質的な理由や意味までは考えられません。AIが抽出したサインが本当に安全な状態なのかを理解し、判断するのは人間の役割になります。
3.最終的な売買判断(買いと売り)
日中の突発的なニュースや乱高下に対して、AIがリアルタイムで完璧な判断を下すことは困難なため、最終的な「買う・売る」の決断は人間が行います。
大引け直前(15時20分頃)にAIが抽出した銘柄のチャートを最終確認し、チェックポイントを満たしていれば買い注文を入れます。
株式投資では、日中の激しい値動きよりも、取引終了時に確定する「終値」を重視します。終値には、その日の売買を経た市場参加者の最終判断が反映されるため、銘柄の真の強さや価格を確認できます。
15時20分頃に条件を確認して注文を入れていきましょう。過去データでも、寄り付き(その日の取引開始時)より終値付近で売買する方が成績は良好であり、一時的な値動きに惑わされない基本ルールと言えます。
4.リスクリワード(損切りライン・売るタイミング)の設計
株を買う前に「もし逆行したらどこで損切りするか」を決め、自分の許容できる損失額から買う株数を決定するリスク管理と、少々トレンドが崩れてきた“売り”のタイミングを見ることは人間が行います。
AI活用投資の6STEP
AIを活用することで有望な銘柄を見つけ、最適なタイミングで買い、常に監視し、利益の出るところで売るプロセスは、6つのSTEPにまとめることができます。
STEP 1:AIに銘柄選別させるための前提条件を設定(人間)
STEP 2:AIによる銘柄抽出(AI)
STEP 3:人間による最終チェック(人間)
STEP 4:重要となるエントリー設計(人間)
STEP 5:利益を最大化する保持(モニタリング)の極意(人間)
STEP 6:最適な売りタイミング(人間)
人間が実行するSTEPの方が多いため、大変そうに見えるかもしれませんが、そんなことはありません。最初の設定は少し時間がかかるかもしれませんが、一度きりですし、銘柄のチェックから購入・売却の工程は簡単で、1日10分というのは言いすぎではなく本当のことです。
実際に私が運営しているスクールでは「こんなに何もしていないのに、こんなに利益が出てしまっていいの?」と本気で質問をされたことがあるくらいです。
株式投資で最も時間がかかるのは銘柄の分析と抽出です。本書ではその部分をルール化してAIに入れていくことで、自分ではやらない世界線まで持っていきます。一番大変なところをAIにまかせることで、作業時間を増やさずに株式投資をすることができます。
そんな最高の世界を実現していきましょう。
