日経平均「年末7万円超」でも買い急ぐな・・・投資歴28年の“億り人”が「上がる株」も「急落株」もすぐ買わないワケ
「年末の日経平均は7万円を超えてもおかしくないです」
そう話すのは、投資歴30年超、資産2億円を築いた個人投資家・なごちょう氏だ。
国内では金利が上昇し、海外に目を向ければ政治・地政学リスクがくすぶる。日経平均も一部の半導体・AI関連株に押し上げられている面があり、「ここからさらに上を目指せるのか」と疑う投資家も少なくない。
それでも、なごちょう氏は「7万円超」を見込む。しかも興味深いのは、相場には強気でありながら、高値を追いかけるつもりはないことだ。急落しても、すぐには買わないという。
強気なのに、買い急がない。その背景には、30年以上相場を見てきた同氏ならではの判断軸がある。年末まで残り約3カ月、個人投資家はいま、株価の「上げ下げ」より何を見るべきなのか。なごちょう氏に伺った。インタビュー連載全3回の最終回。
「金利上昇=株安」でも7万円超を見込むワケ
ーー金利が上がると株は売られやすいと言われます。年末の相場をどう見ていますか。
かなりポジティブに見ています。短期的には、金利上昇で売られる場面もあるでしょう。
それでも世界的な「金余り」は、まだ収まっていないと考えているんです。各国の財政支出は続いていて、市場に出回るお金が急に細る気配もありません。
そのなかで物価上昇が続けば、多少金利が上がってもインフレはすぐには落ち着かない。現金の価値が目減りする分、株などの資産に資金が向かう流れは当面続くのではないでしょうか。
ーーとはいえ、日本もいよいよ「金利のある世界」です。株から資金が逃げませんか。
金利がかなり上がってきたのは事実です。日本も以前に比べれば金利のある世界に戻っていますし、ここで上昇が打ち止めになると決まったわけでもない。債券の利回りが上がれば、株から債券へ移るお金も出てくると思います。
ただ、過去を振り返れば、もっと高い金利が当たり前だった時代もありました。今の水準で、株式市場から一気に資金が抜けるとまでは見ていません。
ーー年末の日経平均は、具体的にどの水準を想定していますか。
株価予想はよく外れるので、あくまで一つの見方として聞いてください。6月25日には、終値で7万2366円の最高値をつけましたよね。
年末にかけてそのあたりを試しにいく動きがあっても不思議ではなく、7万円台で年を越す可能性は十分あると考えています。
なぜ、日経平均が上がっても「自分の株」は上がらないのか
ーー日経平均は上がっていても、一部の半導体株が押し上げているだけではないですか。
そこは否定しません。一部の半導体や生成AI関連の影響が非常に大きくなっていて、日経平均が大幅高の日でも、自分の持ち株はほとんど動いていない。そんな経験をした方も多いはずです。
TOPIXや値上がり・値下がり銘柄数を見て、「今日はそこまで強い相場だったか」と首をかしげる日もあります。指数の上昇を、そのまま日本株全体の強さと受け取るのは危ういと思いますね。
米国でも日本でも、一握りの大型株が指数を押し上げる裏で、多くの銘柄は下げている。仮に日経平均が7万円を超えても、大半の銘柄が新高値をつけるような相場になるかは別の話でしょう。
どこに利益が出ていて、どこにお金が集まっているのか。指数の数字より、個別の中身を見る必要があります。
ーー6万円台のボックス相場が続くという見解もありますが、いかがでしょうか。
足元だけ見れば、一定の幅を行ったり来たりしているようにも映りますね。私はテクニカル中心で売買するタイプではないので、注目しているのは生成AIや半導体への投資が続くかどうか、そしてそれが企業の利益にどう表れるかです。
大型投資が続いて業績もついてくるなら、今のレンジを上に抜ける余地はある。どちらかといえば、上に行く展開を想定しています。