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元モルガン銀行東京支店長「国債再暴落、ハイパーインフレの可能性」…これから始まる「日本・爆売り」の恐ろしさ

 元モルガン銀行東京支店長・藤巻健史氏の大好評インタビュー第2弾。岸田政権は今後も増税を続けるのか、プライマリーバランス黒字化達成の意味や外国人投資家の日本に対する見方などについて聞いた。インタビュー全3回の最終回。

バラマキを散々やってきた日本で増税は不可避

――1月にBSテレ東の番組にて、自民党の甘利明前幹事長が消費増税の可能性について言及し、話題になりました。消費増税は避けられないのでしょうか?

藤巻氏) 増税しないと財源を確保できませんよね。防衛費を増やすという話も出ていますが、このまま増税せずに財政赤字を続けていると、マーケットから売りを浴びせられてしまう可能性もあります。どうしようもない状況でやむを得ず、消費増税についても考えざるを得ないのだと思います。

――国債発行が難しくなっている状況なのでしょうか?

藤巻氏) そうだと思います。日銀が国債を引き受けてくれなくなったら、国債を発行できなくなります。そのため、増税して財源を確保するしか選択肢がない状況なのでしょう。

 現状、日銀は毎年、年間発行額の大部分の国債を買っています。一時は80%~90%近くまで買っていました。今は60%くらいになりましたが、日銀が「国債を買いません」となったら、長期金利が暴騰してしまいます。そのため、日銀から「もう買えない」との話があり、増税の議論が今になって出てきたのだと私は考えています。

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この記事の著者
藤巻健史

1950年東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後 三井信託銀行に入行 1980年社費留学で米国ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院にてMBAを取得。ロンドン支店 勤務をへて1985年 米銀のモルガン銀行(現JP モルガンチェース銀行)に転職。 同行で資金為替部長、東京支店長兼在日代表を歴任し東京市場屈指のディーラーとして 世界に名を博し JPモルガンの会長から伝説のディーラーと称された。 2000年にモルガン銀行を退社後はジョージソロス氏アドバイザーを務めた他、一橋大学 経済学部、早稲田大学大学院商学研究科にて講座を受け持った。2013年から2019年までは参議院議員。2020年に旭日中綬章を受章。日本金融学会所属。 現在(株)フジマキ・ジャパン代表取締役 。

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