年間最大12兆円の経済損失!…結構ヤバい「2025年の崖」問題で注目されるSI企業、注視すべき銘柄を大公開!
本稿で紹介している個別銘柄:TIS(3626)、SCSK(9719)、日鉄ソリューション(2327)、BIPROGY(8056)
複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが原因で、経済の停滞を招くとされる「2025年の崖」が目前に迫っている。大企業のDX化は進展があるが、中堅・中小企業のDX化はこれからの状態だ。みんかぶプレミアム特集「株で一人勝ち!メガトレンド12」第12回では、「2025年の崖」問題への対応で業績拡大が期待できるSI企業を取り上げる。
目次
「2025年の崖」により年間で12兆円の経済損失が生じる可能性
少子高齢化社会が到来した日本では、各方面で人手不足を背景にこれまで通用した仕事の進め方が通じなくなっています。いわゆる「現場仕事」と呼ばれる、建設・外食・物流といった業界の人手不足は知られるようになりましたが、加速する人手不足の影響は他の業界にも及んでいます。
経済産業省は、もしDXが進まなければ2025年以降に、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある、と警告する『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』を2018年に発表しました。その中で、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される国際競争への遅れや経済の停滞などを指す言葉として「2025年の崖」を紹介しています。
今後は中小企業がDX対応を迫られる
2024年もすでに9月に入り、「2025年の崖」問題が発生すると言われる2025年が目前です。近年のシステム業界はDXが話題の中心でしたが、大手企業中心にDX化はある程度進みました。
しかし中堅・中小企業のDX化は大手企業に比べると遅れる状態です。2025年はDX化のニーズが大手から中堅・中小に移るタイミングとともに、2025年の崖問題が本格化するタイミングです。国内システム業界にとって、2025年は非常に重要な年となる可能性があります。
「2025年の崖」問題対応の観点からSI企業をピックアップ
これまで大手企業のDX化は、大手SI企業やコンサルティングファームが牽引してきました。ですが「2025年の崖」は主に中堅・中小企業の問題であり、大手SI企業らが顧客の対象とするには、案件規模がボリューム不足です。よって「2025年の崖」問題で案件の引き合いが強まるのは、中堅・中小企業の対応を得意とするSI企業と見込まれます。
「2025年の崖」関連銘柄としては、以下のSI企業を取り上げることができます。