1年で億り人になる方法…ケタ違いのお金持ちが持つ「BS脳」と、多くの日本人が持つ「PL脳」の違い

世界各国の大富豪を訪ね歩き、わずか3か月で資産1億円超えを達成した資産構築コンサルタントの戸塚真由子氏。戸塚氏によると「ケタ違いの資産家」はみな共通した考え方を持っているという。発想の転換で誰もが持つことのできる、その考え方とは――。
※本稿は戸塚真由子著『1年で億り人になる』(サンマーク出版)から抜粋、編集したものです。
ケタ違いの金持ちはみんな「BS脳」を持っている
皆さんが知りたい「お金の原則」とは、どんなものでしょうか? 必ず儲かる投資方法? 絶対に上がる株の銘柄?
ケタ違いの資産家たちの出した答えは、個人の資産も「BS脳」で考える、ということ。BSとは「バランスシート(Balance Sheet)」のことで、ビジネスをしている人なら馴染みがある言葉だと思います。「貸借対照表」とも言います。
BS脳で考えれば「負債も資産」として捉えられるようになります。
たとえば、100万円持っている人が、銀行から50万円借りたとします。普通に考えれば、借金はいずれ返すので、資産はもともと100万円から変わっていないはずです。けれど、お金持ちはそう考えません。彼らの「BS脳」で考えれば、このときの資産は、負債の50万円も合わせて、合計150万円になるのです。これといって、実際に労働したわけではないのに、資産が増えている計算になります。
一方で、それと対をなすのが「PL脳」。PLとはプロフィット&ロス、つまり損益計算書のこと。これは、普通の商売での会計と同じなので、わかりやすいでしょう。
私たちが今まで親や学校から教わってきたことや、会社員としての考え方もPL脳です。多くの人が、普段無意識に持っている概念なので、お金を扱うときにも理解しやすいのです。売上がまずあって、経費を引いたら利益が残る、の構造です。
たとえば、たこ焼き屋さんが80万円分の材料を買って、100万円の売上を出せたら、利益は20万円になる。たいていの人は、労働で稼いだこの20万円を個人の資産として捉える傾向にあります。
多くの人が「労働で得た対価」によって、投資を始めています。「借金」や「借入」などが介在しない仕組みのため「PL脳」と呼ばれています。
借金をすれば資産が増える
BSとPLは、簡単に言えば「思考法」の話です。中小企業の経営者には、働いて稼ぐ売上重視型のPL脳で考える方が多くいらっしゃいます。それが悪いとは言いませんが、売上というのは永遠に右肩上がりではありません。今回の新型コロナウイルスの流行や景気の影響などを受けて、売上が下がったり上がったり、ジェットコースターのような経営になるのが常です。
そのままの考え方では「ケタ違いの資産家」にはなれないのです。
BS脳は資産家の思考法で、お金にお金を稼がせるというものです。投資家は働いて稼いでいるのではなく、最初に借金をして資産を増やし、そのお金を運用して利益を得ています。
1億円を借りると、もれなく1億円の借金ができます。けれど、それに伴い1億円の資産ができます。バランスシート上は負債となりますが、実際には資産なのです。
BS脳で考えると、負債が増えれば資産も増える、というすごい真理があります。
そうやって資産を1億円に増やす。そして、1億円を元手に運用益を作ることができたら、その利益をまた資産のほうに持ってくるのです。これが、BS脳によってもたらされる「永続的なお金の原則」です。
この原則に従えば、景気や能力も関係なく、計算どおりに資産は増えます。ビジネスは、景気や人間の感情にも左右されて成功するのが難しいですが、BS脳で考える投資は単なる数字のやり取りなので、本来ビジネスより簡単なのです。
実際のところは、日本を代表する大企業や健全経営の会社も、必ずこのような投資をしていて、投資家らの配当だけで、従業員や家賃などの固定費を賄えるようにしています。
たとえば、ソフトバンクの孫正義さんも、実業とは別のファンドを持っていて(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)、通常の社債や株での借り入れとは別に、サウジアラビアの王子などからもお金を借りています。
いまこそ大逆転のチャンス
私の感覚では、真理にそぐわない投資行為をすると、必ずつじつまが合い、資産が0になります。たとえば、お金が無い人がやる投資で、仮想通貨やFXなどは、200倍にもなるレバレッジを効かせていますよね。
ニュースに左右されたり、不確定要素が強いギャンブルは、お金の真理とは言い難いでしょう。必ずいつか0になります。そのような人を、山ほど見てきたから断言できます。逆に、お金持ちはBS脳で言う、右と左のバランスが取れています。お金持ちは右と左を現金から不動産に変えたりして、まったく働かず資産を移して利ざやを取っています。
さて、ここまでBS脳とPL脳の違いについてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。知ってることばかりだった、という方は「億り人」になる日は近いでしょう。
逆に、ほとんど知らなかったという方、安心してください。ほとんどの人は働いて稼ぐ、PL脳の考え方をしているのですから。今こそ大逆転のチャンスです。
BS脳は、投資先の配当からの収入重視です。うまく回り始めると、収入が安定していきます。複利の力を使ったり、借入を増やしたりすれば、元本がさらに増える。それにつれて、配当も安定して増えます。
こうなると、病気になって長期入院したとしても、お金が勝手に稼いでくれるので収入は減らないし、景気の影響も受けにくいのです。病気や倒産などによる収入減に備える保険、年金すらも不要になってきます。
「億」までの資産構築は1年で
「私は、戸塚さんのようにストイックではないから、マイペースで気楽に働きながら、ゆるFIREを達成します」なんて言っている人に出会うと、思わずジロリと睨(にら)みつけたくなります。
だらだら働きながらゆっくり資産構築するのは、ダイエットで、毎日ピザとケーキを食べながら、少しだけウォーキングをすると言っているように聞こえるからです。
資産構築もだらだらやってはいけません。PL脳ではなく、BS脳のやり方により、1年で一気にお金持ちになるのです。そして、それは可能です。