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住宅ローン金利上昇で首都圏マンション市況はどうなる?池田伸太郎氏「日銀の利上げロジック、政府の住宅取得支援策、金融機関の貸出態度に注目」

(c) AdobeStock

 私たちを取り巻く経済環境は、かつてないほどの転換点にある。「円安はいつまで続くのか」「インフレで生活はどうなるのか」「今、投資すべきはどのセクターなのか」。多くの投資家、そして生活者が抱えるこれらの問いに対し、東大特任准教授・池田伸太郎氏がマクロ経済の視点と、企業の「稼ぐ力」に着目したファンダメンタルズ分析の両面から掘り下げるーー。

 短期連載全3回の第1回。

 みんかぶプレミアム特集「円安・インフレ狂騒曲」第6回。

目次

政府・日銀による為替介入への警戒感…為替相場の行方

まず、誰もが気になる為替相場の行方から見ていきましょう。

 結論から申し上げれば、円安がここから青天井で進んでいくというイメージは持ちにくいのが現状です。なぜなら、政府・日銀による為替介入への警戒感が、相場の上値を抑える「蓋」として機能しているからです。

 一方で、円高方向へ大きく振れる、例えば1ドル120円、130円といった水準まで短期的に戻るイメージも湧きません。今のところ米経済が堅調であることからFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ期待が後退するなどして、相対的な円安圧力は依然として存在しており、これが下支えとなっています。

 つまり、今後の為替相場は「1ドル140円〜160円のレンジ内をやや高めに推移する」可能性が高いと見ています。

円高・円安、それぞれのシナリオ

 もちろん、相場に絶対はありません。レンジをブレイクするシナリオとして、以下の2点を注視する必要があります。

  • 円高シナリオ:アメリカの景気が急速に悪化する場合です。リセッション(景気後退)懸念が高まれば、ドル安・円高へ振れると考えるのが自然でしょう。
  • 「真の」円安シナリオ:蓋が外れた後、つまり為替介入が入った後の動き次第です。例えば1ドル160円を大きく超えるようなスピード感が為替相場に見られれば最終的に財務省が介入を決定すると思いますが、もし介入を行っても円安が止まらず、それを乗り越えてさらに円が売られるような展開になると、それは未知の領域。本当の円安リスクを考えるべきは、介入が入った「その後」になります。それまではやはり「蓋」の存在感が強いので、1ドル160円付近が上目線の目安になると考えます。

トランプ政権は為替に影響を与えるのか

 アメリカのトランプ政権(あるいはベッセント財務長官)の動向が為替に与える影響については、経済動向全体を含めれば無関係ではありませんが、直接的なトリガーにはなりにくいでしょう。日本の国債利回り(特に長期・超長期)の上昇が、グローバル市場を通じて米国債の利回りに悪影響を及ぼすという流れをトランプ政権側が気にすることはあるかもしれませんが、それで米国が直接為替をどうにかしようというインセンティブにはつながらないと考えます。

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この記事の著者
池田伸太郎

実業家、投資家、東京大学生産技術研究所特任准教授。博士(工学)。AIソフトウェア開発や技術コンサルティングなどを行う会社を経営しながら、2008年から続けている個人投資家としての活動や大学での経験を活かし、SNSやnoteなどで個人投資家やビジネスパーソンに向けた経済・金融・企業動向等の情報を発信している。文部科学大臣表彰若手科学者賞、空気調和・衛生工学会学会賞(論文賞)などの受賞実績あり。学術の専門領域は人工知能・数理最適化、建築環境・設備工学、技術経営学。

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