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「SMAPと嵐、異なる愛され方のカタチ」――異例のラストライブで櫻井翔が語った言葉から紐解く、アイドルにとっての「永遠」の意味

「SMAPと嵐、異なる愛され方のカタチ」――異例のラストライブで櫻井翔が語った言葉から紐解く、アイドルにとっての「永遠」の意味

 2026年5月31日、東京ドーム公演を以て26年半の活動を終了した嵐。FC限定かつメディア不在という異例のラストツアーの傍らで、唯一配信された最終公演後は、SNSのタイムラインが彼らへの感謝と熱狂で一色に染まる事態となった。なぜ彼らは、これほどまでに広く大衆の心を惹きつけてやまないのか。長年アイドルシーンを見つめてきた明日菜子氏が、圧倒的なライブ演出や独自の“横並びの美学”という視点を交え、彼らが最後に提示した「永遠」の真価を紐解く――。

みんかぶプレミアム連載 「令和のアイドル ヒットの条件」

目次

日本“最後の”国民的アイドル・嵐。異例づくしのラストツアーでみせた圧倒的な存在感

 2026年5月31日。ARASHI LIVE TOUR 2026「We are ARASHI」の東京ドーム公演を以て、嵐が26年半の活動に幕を下ろした。

 実に6年ぶりとなる本ツアーは、きわめて異例づくしだった。そもそも応募資格があったのが、活動再開の発表以前からファンクラブを継続しつづけていた会員のみ。年会費は数千円だが、5年もの間活動を休止していたグループのFCを更新しつづけることは、ファンといえど容易いことではない。その重みを誰よりも嵐自身が感じていたのだろう。“日本一倍率が高い”プレミアチケットの転売を防ぐため、かなり厳しい本人確認も行われたそうだ。

 さらに驚いたのは、ツアー中にメディアを一切入れなかったことである。朝のワイドショーでライブの様子を目にする機会もなく、5年ぶりに表舞台に立った大野がどうなっているのかも、外野にはわからない。おそらく熱心なファン以外は、嵐が活動終了する実感をほとんど持てなかったのではないだろうか。誰もが知っている国民的アイドルグループ、そしておそらく日本“最後の”国民的アイドルグループの終幕としては、あまりにも静かだった。

 しかし、唯一配信が行われた5月31日のラスト公演当日は違った。直接現場を訪れたファンだけではなく、配信を通して最終公演を見届けた多くの人々が、嵐との思い出や感謝を口々に語り始め、タイムラインが嵐一色に染まったのである。アイドルとは無縁の人生だと思っていた昔の知人たちまでもが配信を見ていたことをInstagramのストーリーズで知り、彼らのレンジの広さにもあらためて驚かされた。公式発表はないものの、2019年のYouTube配信で記録した約78万の同時接続数は軽く上回っていたのではないだろうか。嵐が「国民的アイドルグループ」であることを、あの日ほど実感した日はない。

 今回は、そんな嵐のラストツアー配信で感じたことを書いてみようと思う。

松潤考案の演出に大興奮!ミーハー心とオタク心を同時に撃ち抜かれた3時間半

 いきなりだが、STARTO ENTERTAINMENTのオタク、通称・ジャニオタは、「嵐を通ったオタク」と「嵐を通らなかったオタク」に分かれる。……というと大袈裟かもしれないが、あながち間違ってはいないだろう。特にいまの20代以上には、嵐をきっかけにアイドルを好きになった人が多い。

 ちなみに私は、嵐に対して特に思い入れのないまま育った後者のジャニオタだ。その理由はシンプルである。嵐の人気を決定づけた『花より男子』(TBS系/2005年)による“松潤フィーバー”以前から、ジャニーズ事務所のアイドルが好きだったからだ。当時は山Pが好きでした。類は友を呼ぶとはよく言ったもので、周りの友人たちも早い段階からアイドルに目覚めた子が多く、一ジャニオタでありながら、世間を席巻した“松潤フィーバー”は、どこか別世界の出来事のように感じていた。

 ラスト公演の配信チケットを買ったのも、ぶっちゃけこの連載のためだった……はずなのだが、いざ始まってみると大・興・奮!! 松潤考案のムービングステージから5人が現れた瞬間、一気にテンションは爆上がり。4曲目の『Troublemaker』が流れる頃には画面の前で一緒に口ずさみ、最後のあいさつでは涙ぐんでいる自分がいた。

 イントロだけで勝手に身体が反応してしまうレベルのメガヒット曲のオンパレード。グループで紅白歌合戦の司会を唯一任された(しかも5年連続!)のも頷ける盤石なMC。ジュニアたちをバックに従えた事務所伝統の華やかなステージング。エンターテイメントをしこたま浴びた約3時間半、後輩たちが目指す“国民的アイドル”の概念がそこにあった。

 披露された全33曲のうち、知らない楽曲も3分の1ほどあったのだが、むしろ知っている曲なら歌詞を見ずとも、ワンコーラスくらいはさらっと歌えてしまう。「嵐を通っていないジャニオタ」を長年自認してきた私のなかにも、ちゃんと嵐がいたことに驚いた。そのうえ、ジャニーズ随一の演出家・松潤が組んだであろうセットリストが、なんともオタク心をくすぐってくる。我ながらミーハーすぎて恥ずかしくなったが、大野智主演ドラマの主題歌『Monster』から『truth』へと畳みかける流れには、たぎらざるを得ない。

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